ラテン語などの表現であるある

前口上

ドラマ見て英語勉強する方法って簡単だし、楽しめるし、より多くの感覚を使うので上達も早いし、疲れれてもできるから個人的に超オススメなんですけど、何故か日本人ってやりませんよね。何言ってるのかさっぱり、身につかない、理解できないともどかしい、TOEICなどの資格試験に出てこない表現だらけ、などだと思います。全て正論で言い返せないですよ、昔の自分もそう思っていたし。ただ、やはりTOEICなんかで800点とか超えてるなら、もう地力はバッチリですので、洋書読んだり、ドラマに挑戦するほうがそこからの英語上達が加速します。自分自身この1年間でこれについてハッキリと確信できましたので、Advent Calendarで何かしたかったこともあり、ドラマに頻繁に出てくる単語・表現(視聴の際に取った単語帳も3冊を超えました、6000 words 超えてるはず)を25日間に渡って紹介します。試験には出てこないかもしれないけれど、スピーキング等使えること請け合い(?!)です。それではどうぞ。

Per Se /pər ˈseɪ/ 本質的には

以下は『ブレイキング・バッド』シーズン4 エピソード9から。場面はベネキー社会議室。スカイラー・ホワイトと社長のテッドがベネキー社の不正会計をなんとかごまかそうと監査人に弁明する場面。監査人はそれまでの受け答えから、スカイラーの経理担当としての能力が低いと見て、どこでトレーニングしたかを聞きます。ここで、もともと会計に精通しているスカイラーはわざと”実際はお馬鹿なんだけど能力があるように見せかける”振りをして、「正確にはトレーニングは受けてないけど昔から数字には強かった」とラテン語を背伸びして使っています。故意に難しい言葉を使いたがる中二病な感じが出て、見事”実際はお馬鹿なんだけど能力があるように見せかける”ニュアンスが表現できています。

監:Ms. White, how did you get this job?
ス:Oh, Ted hired me.
監:No, I mean your qualifications.
  What are your qualifications?
  Where did you get your training?
ス:Well, I haven't had any training, per se.
  I've always been naturally good with numbers.
  Got a good instinct for them.
  Right, Teddy?
監:Right.
  This is all falling into place now.
  Ms. White, I just have to ask.
  You're not managing accounts anywhere else, are you?
ス:Right now? No.
  I'm a cashier at a car wash.

Breaking Bad シーズン4 エピソード9

次は『ビッグバン★セオリー』シーズン1 エピソード2から。夜中にペニーの家に侵入し部屋を片付けてしまったレナードとシェルドン。翌日ペニーは彼らの部屋に怒鳴りこんできます。レナードが掃除をするためと言ったのをシェルドンが理系的正確さで、「もっと整理整頓するため、君の部屋は本質的には汚くはないよ」と弁明。怒ったペニーは鍵を返してもらいます。このように、per seは否定と一緒に使われることが多いですね。何か否定した時に”本当はちょっと違う”という意味を出したい時に最後に付けるだけですから、簡単ですね、たぶん。

ペ:you came into my apartment while I was sleeping?
レ:yes, but only to clean.
シ:Really more to organize, you're not actually dirty, per se.
ペ:Give me back my key.
レ:I'm very, very sorry.
ペ:Do you understand how creepy this is?
レ:yes, we discussed it at length last night.
ペ:In my apartment? While I was sleeping?
シ:And snoring.

The Big Bang Theory シーズン1 エピソード2

Touche /tuˈʃeɪ/, 参った、一本取られた

フランス語。フェンシングで剣で突かれてポイントを取られることから転じて、議論でうまい一言を言われた時に使うみたい。これもわりとよく聞く表現。

次の『ビッグバン★セオリー』シーズン2 エピソード6の使い方は二重でうまい言葉遊び。大学のカフェテリアでのシェルドン、レナード、ラモーナの会話。ラモーナはシェルドンから遊びを取り上げ、研究に集中させ偉大な発見を成し遂げて欲しいというちょっと病的で一途な女の子。そのため、シェルドンの時間浪費をチェックしています。ラモーナが物理の問題にタックルするのに時間を費やすほうがいい、と言ったのを受けてシェルドンが「君ならフェンシングで片付けられるよ、構え、突き返し」とじゃれあったのを見てレナードが一言。もう見てられないって感じで会話を終わらせようとしてますね。タックルじゃなくてフェンシングなんて、気の利いた言い換えでもないけれど、二人はそれだけで大盛り上がり。レナードは蚊帳の外です。

シ:Ramona pointed out that I've been wasting 20 minutes a day standing on cafeteria lines.
ラ:Time which would be better spent tackling the great physics problems of our day.
シ:You don't tackle the big issues, Ramona.
  You fence with them.
  En garde. Riposte.
レ:Touche.

The Big Bang Theory シーズン2 エピソード6