Previously on 海外ドラマの中の英語

『24』のPreviously on画面
24 [Credit: Fox]

海外ドラマで最初に聞くフレーズといえば、この「Previously on [番組名]」じゃないでしょうか。聞かないのはシーズン1の第1話(pilot)の時のみ(笑)というくらい、ドラマが始まる前に前回の復習をさせてくれて、視聴者が前エピソードを見逃していても問題なくしてくれます。

ちなみに、シーズン2のエピソード1だと「Last season on…」になったりもしますよね。

 実際今から見るエピソードに必要な知識の提供なので、前話だけというよりも、その前数話のエピソードなんかがコンパクトに要約されている印象です。 「あ、そういえばこいつは3話前で死んだんだっけ」とか(笑)。「このカップル別れたけど、再度くっついたんだ」とか。

いいとこ取りの編集をしてくれているので否が応にも期待が高まり、海外ドラマを見る前に既にon the edge of my seat(ワクテカ)になってしまいますね(笑)

ちなみに、海外ドラマによっては、このフレーズをドラマの登場人物が持ち回りで言ったりするのもあって面白いです。言い方が俳優によってちょっと違ったり。声からどの役者か当てたりするのも一興。

Wikipedia Recap Sequence記事

というようなことが色々 WikipediaのRecap sequence⤴️という記事に書いてありました。読んでみると面白いですよ。英語の勉強にもなり一石二鳥(kill two birds with one stone)ですね。recapとかずっと勘違いしていたし(笑)

記事によると、「Previously on…」 以外にも、「Last week on…」「Last time on…」 と言うパターンもありとのことです。

なお、通常は連続ドラマだけで、一話完結型のシチュエーション・コメディ(シットコム)ではこの「Previously on…」は出てきませんが、シーズンを挟む際などのクリフハンガー(続きが見たくなる終わり方)の場合には、「Previously on…」がシットコムでも使われるようです。

ペニー: Previously on The Big Bang Theory:
『ビッグバン★セオリー』でペニーの前シーズンのまとめ
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

ちなみに、テンプレの「Previously on…」を意図的に使わない海外ドラマも存在しますね。ミュージカルドラマ『glee/グリー』なんかがそうです。

下記が各エピソードの冒頭ですが、「Here is what…」を使って、説明的になってますね。「先週」を使っているのが、毎週やってるテレビドラマならでは。でも、突発的な事件が入って番組が延期になったら、再編集が大変そうですけどね。ちなみに、『glee/グリー』のこのナレーターはめっちゃ早口で有名です。早口言葉かと思えるくらい(笑)

ナレーター: Here is what happened last week.
『glee/グリー』の前回の要約
Glee [Credit: Fox]
ナレーター: Here is what you missed on Glee.
『glee/グリー』の前回の要約
Glee [Credit: Fox]

と言っても、一般的には、やはり「Previously on…」なんですけどね。

『グッド・プレイス』の「Previously on...」前回復習画面
The Good Place [Credit: NBC]

「Previously on…」絶滅の危機??

ところで、この「Previously on…」はテレビで放送される週イチのドラマのためにあるわけですよね。でも、最近のNetflixなどによるストリーミングでのビンジウォッチング(一気見)が当たり前になってくると、廃れていく運命にあるのかもしれませんね。だって、エピソード連続で見ているのに前回の復習しても時間の無駄ですからね。

幸い、Netflixはその辺を理解しているようで、冒頭の冗長な前回の要約は自動で飛ばす設定みたいです。こういうところは目の付け所が鋭いですよね。流石と思ってしまいます。そうなると「Previously on…」文化(?)はなくなっていく運命なんでしょうか?

でも、やっぱし、古き良き「Previously on…」がなくなるのは嫌だなあとOGの私なんかは思ってしまいますけどね。それでは〜


飛行機の操縦士でないパイロット↓