『This Is Us』で出てきた動詞「Nagasaki(長崎)」の意味
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動詞「Nagasaki」の意味とは?
10/01からNHKで海外ドラマ『THIS IS US 36歳、これから』のシーズン1が放映されますが、その中から面白い表現「Nagasaki」を紹介します。
3流シットコム俳優のケビンは内容の下品さに耐えられず、撮影中に辞めると言い出します。その後、パーティー会場でテレビ局お偉いさんとの会話が下記シーン。ケビンの辞める決意が揺るがないと見るや、Nagasakiするぞと脅してきます。「お前の人生とキャリアを長崎するぞ!」。動詞「Nagasaki」は初めて見ました。かなり怖い響きですね。自分だけでなく周辺にも影響がありそう。Hiroshimaもあるのでしょうか?
テレビ局重役: So unfortunately, my boy, you’re not gonna be leaving the show. If you do, I’ll be forced to Nagasaki your life and career. Hey, have you ever heard of the actor, uh, Taylor Jennings?
ケビン: I’m not familiar with the name.
テレビ局重役: I Nagasaki-ed him. So take the money, kid.
テレビ局重役: I Nagasaki-ed him.
英語での動詞の位置の重要性
ところで、英語って語順が重要と言われますよね。だから、学校で第N文型SVXYとか習ったわけです。それ故、「Sのところには名詞を入れて、Vのところには動詞を入れて、・・・」と我々は考えてしまいがちですが、実はそれはちょっと違うんです。
位置の持つ魔力のほうが単語の品詞なんかより断然強いんです!
換言すると、Vの位置に入れた単語は何であれ、動詞として働くんです。だから、上の例で「Nagasaki」が動詞として機能してるんですね。これは英語学習でかなりの盲点。
例えば、変な例ですが
I “本能寺の変”-ed my boss.
と言うと、本能寺の変が動詞として機能します。
I “혼노지의 변”-ed my boss.
でも同様。ハングルなので意味は全く分かりませんが、英語話者からするとこれは動詞として機能してるんです。面白くない?(笑) ちなみに、このハングルは本能寺の変の韓国語wikipediaからコピペしました。
実際の意味
でも、動詞として機能するのは分かったけど、実際の意味はどうなるのでしょうか?
実はそれは、話し手と聞き手が持つ共通認識で決まるんですね。「Nagasaki」の例を再度取れば、長崎といえば原爆が落とされた歴史的事実があるので、「更地にする、やっつける、跡形もなくす」的な意味が出るんです。それを『THIS IS US 36歳、これから』では使ってるというわけでした。
なお上で例に出した、「本能寺の変」が動詞として使えば「裏切る」的な意味になるのは日本人的には自然でしょうね。だって、本能寺の変は明智光秀の裏切りですから。逆に、日本の歴史を知らない外国人に対してはこの意味は全く出ないのですね。
下の「Zuckerberg(ザッカーバーグ)」も全く同じ理屈です。
あとは、「ママ、ママ」と子供がうるさい時の
Don’t ママ me!
なんかも海外ドラマでは定番ですね。そのへんは、下の記事で紹介してます。
閑話休題。
さて元々の話題に戻って懸案の「Nagasaki」ですが、実際どう吹き替えられるのか、英語学習中の一視聴者としては非常に楽しみですね。さすがに長崎という文字は跡形もなく消え去る(Nagasaki-ed)気がしますが・・・。
いずれにせよ、エピソード2話目、NHKに注目です。それでは〜
更に一歩進めると・・・↓
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