「Throw Someone a Bone」「Throw a Bone to Someone」の意味

そのまま訳せば「骨を投げる」になる「throw someone a bone」、このイディオムって海外ドラマでちょくちょく使われるんですよね。ではなぜ今まで記事にしなかったかというと、困ったときの英辞郎に意味が載ってなく、自分自身でも意味が正確に掴めなかったから(笑) 骨を投げて尻尾振って喜ぶのは犬ですよね。だから、薄々、「喜ばす」の意味だと予想してたんですけど・・・。でも、最近みたドラマの中で「喜ばす」に全く当てはまらないシチュエーションが出てきたので、泣く泣くWiktionaryを見たら一発で分かりました:

throw a bone to

(idiomatic) To provide support or assistance to, especially in one particular way or to a limited extent; to make a concession to.

(イディオム的)助けや援助を提供する、特に一つの方法で、または限られた範囲で。譲歩する

なるほど、「助ける」という意味が基本線で、特に「ある特定の方法や限定して」だそうです。そして、「譲歩する」ともありますね。喜ばすとはだいぶ違うみたいです(笑)

うーん、「骨を投げる」のが譲歩なのかな・・・?

「Throw a Bone to Someone」の語源

同じ記事に語源も載っていますね:

throw a bone to

Etymology An allusion to the act of throwing a bone as food to a hungry dog.

空腹の犬に餌として骨を投げる行動から

ということで、やはり語源は「犬」、しかも空腹。骨を投げても空腹は少ししか満たされないということですね。

ということで、海外ドラマの中での実際の使われ方を見て、この意味で合っているのか確認してみましょう。

海外ドラマでの「Throw Someone a Bone」

『フレンズ』から

レイチェルへの気持ちが抑えられないジョーイ。フィービーはときめき(Crushes)だろうとし、誰にでもあると言います。実際、フィービー自身も、男子メンバー(ロスとチャンドラーは除く=ジョーイ)にときめいたと告白。同じことがジョーイにもあったはず、と聞くと、ジョーイは「無かったよ」とツレナイ返事。フィービーは「Throw me a bone here」と小さく独り言ちます。「嘘でもあったと言ってよ」って感じ。つまり、「多少は譲歩してよ」ってことですね。お、意味合ってるじゃん。

フィービー: Crushes happen all the time. I know I’ve had them for all you guys. Except for Ross and Chandler. And I’m sure you’ve had them for us.
ジョーイ: Not really.
フィービー: Throw me a bone here.
『フレンズ』で、一目惚れは誰にでもあるとフィービー
Friends [Credit: NBC]

『ブレイキング・バッド』から

スカイラーとウォルターは資金洗浄のための洗車サービス会社を安く買い叩くことに成功します。これには、スカイラーとソウルが一芝居打って、洗車場の近くの土壌が毒物で汚染されていると元洗車場オーナーに信じ込ませることに成功したことが大きく寄与。スカイラーとウォルターの二人は、その夜ワインで祝福します。スカイラーが漸くソウルが役に立ったとつぶやくと、ウォルターは「Throw him a bone」と言葉を投げかけます。「大目に見てやれ」といった感じですね。つまり、スカイラーはソウルが初めて役立ったと言ってますが、ウォルター的には今まで助けてもらってきたので、今回が初めてじゃなく何回もってこと。だから妻に、「初めて」はいくらなんでも厳しすぎると言ってるのですね。

スカイラー: But, yes, Saul was finally useful.
ウォルター: Throw him a bone.
『ブレイキング・バッド』で、洗車場買収が成功しシャンパンで祝福するウォルターとスカイラー
Breaking Bad [Credit: AMC]

『ビッグバン★セオリー』から

シェルドンとレナードの共著の論文が注目を集め、講演会に呼ばれることになります。レナードは行く気満々ですが、シェルドンそれをよしとしません。論文は主に自分のアイデアだと主張します。そして二人が口論してるのが次のシーン。シェルドンはレナードが講演会に行くことを禁じます。シェルドンが言った「our work」をレナードは見逃さず、「二人の共同の仕事と認めるんだね」と迫るレナード。シェルドンは、「throw a bone」してるだけと言います。ここは多少譲歩してると言う感じですね。

レナード: So you admit that it’s our work?
シェルドン: No, once again, I’m throwing you a bone.
『ビッグバン★セオリー』で、シェルドンがレナードに譲歩
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

「Throw a Bone to Someone」のパターン

さて、ここまで海外ドラマの例を見てきて気付いたんだけど、「throw someone a bone」のパターンばっかしなんですよ。そこで、「throw a bone to someone」のパターンを調べたら、数件だけ見つかりました。

『欲望は止まらない!』から

ロバートがボブに昔のよしみでルールを曲げてくれとお願いする場面。ボブは、「旧友にthrow a boneできなくて、何が法執行機関のトップだ、ってこと?」とロバートに返します。ここでは「ルールを曲げる=throw a bone」ですね。

ボブ: What good is it being the top law enforcement officer in four counties if you can’t throw a bone to your old pal and courtroom adversary, huh?
『欲望は止まらない!』
Insatiable [Credit: Netflix]

最後に

結局、イディオム「throw a bone to someone」は「少し譲歩する」と言う感じでしょうか。大幅ではない感じ。『フレンズ』では、フィービーがあなたに一目惚れした経験があると言ったのに、ジョーイは譲歩してくれず、してよねと「throw a bone」でしたし、『ブレイキング・バッド』では、ソウルにきつく当たるスカイラーに、ウォルターが彼に「throw a bone」とちょっと譲歩しろでしたし、『ビッグバン★セオリー』では、講演には行かせないけど二人の作業のところは「throw a bone」で譲歩したシェルドンなのでした。

まあ、「犬に骨投げて大喜びさせる」の意味でないのは確かでした(笑)

少し思ったのが、「cut some slack」に響きが近いのかなあと。まあ、ネイティブでないので正確なところは分かりませんけどね。海外ドラマ視聴で鍛えなければ(笑) それでは〜


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