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Image by Tumisu from Pixabay

Don't get me wrong.は、海外ドラマでは超頻繁に出てくるので、最初に是非とも覚えたい表現の一つです。

Don't get me wrong.

と言っても、丸暗記しろと言ってるわけではありません。

はい、Don't get me wrong.を上の文で実際使ってみました(笑)

こんな感じで、主に、誤解されそうな曖昧な主張をする際した後に使われます。自分が言ったことを相手が違うように受け止めた時とか、受け止められそうな時にも言う感じ。通常この表現の後、自分の真意をもう一度言い直したり、○○と言いたいわけじゃない、などの弁解が続きますね。例えば、

He is not smart.

と言ってから、単に”彼が賢くない”と取られてしまうのは自分の本心ではないとすると、

Don't get me wrong.

He is not book smart but street smart.

と弁解する感じでしょうか。学識なないけど社交性はある、と前言を言い直してより詳しく説明してますね。

それでは、実際の使われ方をドラマのシーンの中に求めたいと思います。どんな誤解を招くことを直前に言ってるのでしょうか。

『ビッグバン★セオリー』から

彼女のエイミーが研究してる脳科学が自分の物理の問題に関連してると気付き興味を示すシェルドン。友人のラジは、彼女の仕事に興味をもつのは良いことだとしますが、シェルドンは誤解するなと言ってから、脳科学は灰色のグニャグニャの科学に過ぎないとピシャリです。つまり、脳科学全体は依然として認めていないシェルドンでした。ここでラジは誤解しちゃってますね。

ラジ: It's nice to see you taking an interest in Amy's work.

シェルドン: Well, don't get me wrong. Neurobiology's nothing more than the science of gray squishy stuff.

The Big Bang Theory/Season 10/Episode 19

『ブレイキング・バッド』から

ジェシーの両親から格安で家を購入するため、メス作り工場だったことを隠して売ろうなんて詐欺だと、得意の弁舌でまくし立てるソウル。途中で、「誤解しないでくれ。あなた方の大胆さ(cojones)を褒めているんだ」と皮肉を言う余裕まで出ます。全然褒めていませんね(笑)

ソウル: Oh, you got your termite inspection. That's good. But no meth lab. Now, some would call that fraud in service of concealing a felony. I, myself, am more open-minded. But it is tricky. Now, don't get me wrong. I applaud your cojones. I mean, good try... at sneaking a meth-contaminated property past a buyer. I mean, could've been a good deal for you. Too bad. Now, I could file a suit and encumber this property indefinitely. Or I could start some criminal proceedings.

Breaking Bad/Season 3/Episode 2

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Breaking Bad [Credit: AMC]

『GLOW』から

現在絶賛シーズン2撮影中の『GLOW』からは、自分だけキャラ設定が決まってない女子プロレスラーのルース。そこで苦吟の末、ロシア人キャラを捻り出します。ロシアに対する偏見に満ちた自分のキャラを説明した後、don't get me wrong.としつつ、私はロシアとロシア人を愛してる、とします。あくまでも観客に受けるためのキャラ設定で、自分はそんな偏見は無いと言いたいわけ。悪く取られる前に自分で弁解です。このルースのロシアキャラはアクセントから何から何まで本当に面白い。是非とも生音声を聴いて欲しいキャラです。

ルース: I'll enter the ring with like 17 children who have those little curls and... Oh, God! It's gonna be great! I mean, don't get me wrong. I love the Russians. I love the Russians.

GLOW/Season 1/Episode 6

最後に

以上、「Don't get me wrong」の使用例を見てみましたが、この3例を見ると、実際相手が誤解してるとは必ずしも言えませんね。『GLOW』では差別的発言をして悪く取られる前の弁明ですし、『ブレイキング・バッド』のソウルは相手が誤解してるとはこれっぽっちも思ってないのに言ってます。『ビッグバン★セオリー』のラジはちょっと誤解してるようなので、シェルドンが訂正に入った感じです。いずれにせよ「Don't get me wrong」の後は、必ず本心がどうなのかが続きます。その本心も本当の本心とは限りませんが。そこがややこしい(笑)