「That Ship Has Sailed」「That Train Has Left the Station」の意味

今回紹介するイディオム「that ship has sailed」「that train has left the station」は両者とも「機会は失われた、時既に遅し、もう元には戻せない」の意味:

that ship has sailed

That opportunity has already passed.

その機会は既に過ぎ去った

客船が港を出る
Image by Şinasi Müldür from Pixabay

この表現は初見でも推測しやすいと思います。というのも、全然関係ない文脈で「船」だの「列車」だのがいきなり出てくるので、ああ比喩で言ってるんだなと気付くし、通常直前に「機会」が言及されているので、「that」がそのことを指していることは明白。それに、両者とも「行っちゃった」と完了形で言ってるのだから「もう乗ることができない=機会が失われた」という印象もピッタシ一致している感じです。

しかし、あまりによく海外ドラマで聞くので調べてみたら、一般的に広く使われている表現なのでした。

that train has left the station

That opportunity has already passed; that cannot be undone.

その機会は既に過ぎ去った、元には戻せない

電車が駅を出る
Image by S. Hermann & F. Richter from Pixabay

個人的には「船」のほうが情緒があって、昔からの表現って感じで好きですね。「列車」はしばらく待てば来てしまうイメージです。私だけかも・・・?(笑)

海外ドラマでの「That Ship Has Sailed」「That Train Has Left the Station」

いずれにせよ、海外ドラマの中でのこれらのイディオムフレーズの使われ方を見てみましょう。

That Ship Has Sailed

『ブレイキング・バッド』から

we’re buying this stupid car wash. Oh, yeah. That ship has sailed, bon voyage.
『ブレイキング・バッド』で、ソールの弁護士事務所に押しかけるウォルター
Breaking Bad [Credit: AMC]

ウォルターはメス作りビジネスで考えることがありすぎて頭がいっぱい。特に、自分がガスにとって用済みとなる不安を持ってます。そこで、ソウルの元へ出向き不安をぶちまけるウォルター。その中で、妻のスカイラーが洗車ビジネスを買おうとしてると進行形で言ってから「that ship has sailed」と完了形で言い直します。つまり、後戻りはできないのです。船だけに、bon voyageも付けてますね(笑) このように、唐突に「ship」が出てきます。

『ベター・コール・ソウル』から

Because as much as I would love to, that ship has sailed. We’re never getting them back, regardless.
『ベター・コール・ソウル』で、ハワード
Better Call Saul [Credit: AMC]

裁判で不利になったチャックは密かに録音していたテープを証拠として持ち出そうとします。それを聞いたハワードは、そのテープを法廷で使いたいとは言いますが、時既に遅しと「that ship has sailed」で言います。ここのthemは陪審員のこと。

That Train Has Left the Station

『ビッグバン★セオリー』から

ペニー: You’re really not gonna tell me?
シェルドン: No, that train has left the station.
『ビッグバン★セオリー』で、シェルドンとペニーの会話
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

シェルドンにキャリア相談に来たペニー。状況を話してもシェルドンはアドバイスをくれません。というのも、自分の意見を他人に押し付けすぎと友達に朝言われたからでした。ペニーが「本当に言わないつもり?」と迫っても、「that train has left the station」と言うだけで、意志が固いのが分かります。もう、その機会(アドバイスをする)は失われたのです。

『マーベラス・ミセス・メイゼル』から

スージー: I’ve been talking a bunch to Shy’s guy Lou. The more I talk to him, the more I’m convinced the train has left the station
『マーベラス・ミセス・メイゼル』で、ミッジとスージーは軽食堂で打ち合わせ
The Marvelous Mrs. Maisel [Credit: Amazon Prime Video]

コメディアンのミッジはマネージャーのスージーと打ち合わせの場面。スージーはミッジの舞台の売り込みを続けましたが、どうも「the train has left the station」と感じるようになったみたい。つまり、売り込みすればするほど「列車は駅を出発した=相手は乗り気でない」ってより確信したんですね。ここは「the train」と冠詞theを使ってるパターン。

最後に

今回はイディオム「that ship has sailed」「that train has left the station」の紹介でした。意味は「既に事が過ぎ去ってしまった」ことを表します。

海外ドラマの英語字幕を検索した感じ、使用比率は「船」が9に対し「列車」が1でした。やはり、船のほうがしっくり来ます。

自作イディオムということで、違う乗り物を使って、例えば飛行機でも良さげですね。「that airplane has left the airport」でしょうか?(笑)

「that」だったり「the」だったり両方使われています。 もう決まってしまったということを述べたい時に使ってみて下さい。それでは〜