「Crash」と「Crush」

crash」と「crush」は似た綴りで、しかもクラッシュと似た発音の英単語ですが、海外ドラマの中だと面白い使われ方をします。これは有名なので既に皆さん知ってるかもしれませんね。でも、二つ同時に知ってる人は少ないのでは? ということで、今回はこの2つの単語が海外ドラマの中だとどう使われるか実際の例を見ていきます。

「急遽泊まる」と言う意味での「Crash」

crash

(intransitive, slang) To make or experience informal temporary living arrangements, especially overnight.

(自動詞、スラング)形式張らない臨時の居住の取り決めをする、特に一泊。

友達の家行って騒いでたら既に午前2時過ぎ。もう終電もない。こんな状況良くありますよね。その時するのが、この「crash」。「急遽泊まって行く」と言う意味。元々の予定にはないんですね。

なお、crash自体には「素早い、即興の」という意味があります。

例えば「crash course」ならあるテーマを短時間で仕上げる学習コースのことと言った具合。

そこから、急遽泊まるの意味が出たのですね。

『ブレイキング・バッド』から

ジェシー: Look, I’m asking to crash three, maybe four nights, and- Look, I already called Badger, all right? I called everyone. I need a solid here, bro.
『ブレイキング・バッド』で、ジェシーは今晩寝るところを探す
Breaking Bad [Credit: AMC]

実家を追い出されたジェシーは、友達の家にねぐらを求めますが断り続けられます。上記シーンは、あらゆるツテに電話を掛けまくっているところ。3・4日のcrashのお願いですが、うまくいかないジェシーです。

『ビッグバン★セオリー』から

ラジ: We’re here for you, man. Whatever you need, okay?
スチュアート: Uh, actually, I was wondering if I could crash at your place for a few nights.
『ビッグバン★セオリー』で、スチュワートのコミック屋が家事に
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

スチュアートのコミック屋が火事になり全焼。ラジとハワードが御見舞に駆けつけ、「何か手伝えることがあったら言って」と言うと、スチュアートは数日泊めて(crash)欲しいと切り出します。スチュアートはコミック屋に住んでいるのでした。

「片思い」の意味での「Crush」

crush

(informal) An infatuation with somebody one is not dating.

(砕けて)付き合っていない人への夢中、のぼせ上がり

海外ドラマで「crush」が使われる時は決まって相手側はこちらの思いに気づいていないので、「片思い」という日本語訳が正確な気がします。恋の一番最初の状況と言う感じ。「実は私は○○にcrushを持ってる」とか友達に話したら、翌日知れ渡ってるのがよくある学園ドラマパターン(笑)

『ビッグバン★セオリー』から

プリヤ: My brother. He’s got a big crush on Bernadette.
『ビッグバン★セオリー』で、レナードとプリヤはラジの片思いについて会話
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

レナードからバーナデットが恋人と別れようとしてると聞いたプリヤは、その話を聞いて喜ぶ人物がいるとします。それは彼女の弟。バーナデットにcrushがあるのだそうです。それを聞き思わず歯磨き粉を吹いてしまうレナードでした。このように「crush on + 人」で使われます。

『フレンズ』から

モニカ: Well, that’s it. You gonna crash on the couch?

ロス: No. No, I gotta go home sometime.

モニカ: Are you gonna be okay?

ロス: Yeah.

(モニカ退場、中略)

ロス: You probably didn’t know this, but back in high school I had a major crush on you.

レイチェル: I knew.

ロス: You probably didn’t know this, but back in high school I had a major crush on you.
レイチェル: I knew.
『フレンズ』で、ロスはレイチェルに片思いしてたことを打ち明ける
Friends [Credit: NBC]

メンバーが若い『フレンズ』の一番最初のエピソードには「crash」と「crush」が同時に使われているシーンが。ロス、モニカの兄妹とレイチェルがテレビを見ています。番組終了後「今日カウチでcrashしていく?」と聞くモニカに、ロスはそのうち帰ると答えます。モニカはそれじゃとベッドに直行。残されたロスとレイチェルは、残ったお菓子を取ろうと互いに手が触れ合い気まずい沈黙に。互いにクッキーを相手に譲った後、結局は半分ずつ分け合います。そこでロスが唐突に「昔君にcrushがあったと」告白。ここから伝説が始まったのでした。

最後に

最後の『フレンズ』では偶然2つの単語「crash」「crush」が同場面で出てきましたが、両者とも海外ドラマではよく使われる英単語です。特に、片思いのcrushは恋愛もので頻出。

crashは当然、飛行機が墜落するから始まり、コンピュータがクラッシュ、あと呼ばれていないパーティーに押しかける(gatecrashの略)なんて意味まであったりします。ライティングでは綴りに気をつけたいものですね。それでは〜