「High Road」が持つ意味とは?

high road」には幹線道路の意味があるようですが、海外ドラマでは決まって「正道」の意味で使われます。

high road

(イディオム的)堂々とした、高潔な、尊敬すべき一連の行動。

(idiomatic) A course of action which is dignified, honourable, or respectable.

だから、「take the high road」とすれば、卑怯なことはせず正々堂々立ち向かう、自分の名を汚すようなことはしないということ。騎士道とか武士道とかに通ずる感じです。

海外ドラマで使われるパターンは、決まって敵対する相手が卑怯なことをしてきた時。報復のため、こちらも敵と同レベルの汚い行為を行おうとする周囲を抑え、主人公がこう言うんです:

主人公: そんな事やったら敵と同じじゃないか! こちらはhigh roadを行く。

はい、カッコいいですね。惚れてしまうやろ・・・(笑)

馬に乗る騎士

海外ドラマでの「High Road」

ということで、海外ドラマからイディオム「High Road」使用場面を抜粋してみます。

『フレンズ』から

レイチェルがバーで知り合った男から掛かってきたデートの留守電を、ロスは密かに消去します。ロスはレイチェルと元の関係に戻りたい様子。しかしその行為は正道とは言えませんね。チャンドラーは「high road」と皮肉です。

ロス: When he called I threw the message away.
チャンドラー: The high road.
『フレンズ』で、レイチェルの彼氏からの留守電を消去したことを告白するロス
Friends [Credit: NBC]

『モダン・ファミリー』から

クレアは友達とお茶をしますが、ビジネスウーマンの彼女は主婦クレアのことを憐れみの目で見ていることに気付きます。しかし、「taking the high road」を思い出し、ぐっと我慢です。ここの「part of me」は心の片隅の意味ですね。

She pitied me. And part of me wanted to take her back to the house and show her everything she was missing in her sad, childless, husbandless life. But there’s a little thing called “taking the high road.”
『モダン・ファミリー』で、クレアは友達のことをカメラの前で話す
Modern Family [Credit: ABC]

『プリズン・ブレイク』から

大金が隠された場所を知るティーバッグを拉致るマイケルとリンカーン兄弟。ティーバッグは「take the high road」と言ってから、協力すると申し出ますが・・・。

Now, Iet’s not dissolve into threats, all right? I’m gonna take the high road here. Suggest a mutually beneficial arrangement. I have the information. You have the manual requirements… necessary to unearth Westmoreland’s buried booty.
『プリズン・ブレイク』で、マイケルたちに金の隠し場所を吐かされるティーバッグ
Prison Break [Credit: Fox]

『コミ・カレ!!』から

『コミ・カレ!!』ではハイフン化(hyphenate)して「high-road」と動詞にして使うパターン。ジェフは言い訳をしますが、最終的に、「君にhigh roadすべきではない」と自分の過ちを認めます。

I shouldn’t be high-roading you. I’m the bad guy.
『コミ・カレ!!』で、ジェフがデブというあだ名が適切でないことを認める
Community [Credit: NBC]

「High Load」とすると・・・

ちなみに、roadをloadとして「high load」になると、別の意味になりますね。

サーバへの高負荷が「high load」ですし、

何より、コロナ患者が拡散するウィルス量が高いのも「high load」になってます。

最後に

今回紹介した「high road」は、「正々堂々、どこに出しても恥ずかしくない」行動の意味でした。

ちなみに、low roadはあるかと調べたらなさそうですね。以前紹介したdirty pool や、dirty trick, low blowが反意語なんでしょうか。いずれにせよ、人生いつでもhigh roadで行きたいものです。それでは〜