「That’s My ○○」の意味

我が娘が暴漢に襲われたと聞いて気が気でないお父さん。しかし、娘が暴漢の股間を蹴り上げて逆襲したと聞いたら、きっとこう言う筈「That’s my girl!(それでこそ俺の娘だ!)」。その撃退方法は、お父さんが昔娘に直伝した方法。誇らしくなると共にうれしくなって、我が娘を抱きしめたくなるお父さんなのでした。完。

このシチュエーションが物語るように、我が娘・妻等が、何か誇らしげな褒めてやりたいことをした時、この「That’s my girl」というフレーズが英語ではよく使われます。文字通り訳した「あれは私の少女です」では全然無いので注意(笑) 男の場合は当然、girlの箇所がboyに入れ替わりますね。

基本的には「That’s my ○○」と一般化されるようです:

that's my

褒めるに値する事をした人への称賛を示す。

Indicates approval at someone who is doing something praiseworthy.

海外ドラマでの「That’s My ○○」

それでは、海外ドラマの中でのこの表現の使われ方を見てみたいと思います。どんなことをしたんでしょうか?

『ビッグバン★セオリー』から

ペニー: Sheldon tried to take the ring and I punched him.
レナード: That’s my girl.
『ビッグバン★セオリー』でペニーと一緒に寝るレナード
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

映画『ロード・オブ・ザ・リング』の撮影で実際使われた指輪をオークションで落とし、誰のものとするか争ういつものオタク4人。最終的にレナードが指輪をゲットし、恋人ペニーのネックレスに付け一緒に寝ていると・・・。夜も更けた頃、シェルドンが寝室に侵入して来て、指輪を盗もうとします。ペニーは当然ネブラスカ仕込みの鉄拳パンチ(笑) 何事かと起きたレナードは、ペニーの話を聞くなり「That’s my girl」と言って抱きしめます。ペニーを誇らしく思うレナードなのでした。

『コブラ会』から

サマンサ: I can handle myself. I’m a LaRusso.
ダニエル: That’s my girl.
『コブラ会』でダニエルと娘サマンサの会話
Cobra Kai [Credit: YouTube Premium]

父ダニエルは娘サマンサのことを心配しますが、サマンサは「自分のことは自分でできる、だってラルーソ家の一員だから」と自信を見せます。これには父親は「That’s my girl」ですね(笑)

『SUITS/スーツ』から

検事長: I’m free for dinner tonight. Just cancel whatever you have and tell Jessica I demanded that you clear your schedule.
ハーヴィー: Dinner it is. It will be nice.
検事長: That’s my boy.
『SUITS/スーツ』でハーヴィーと検事長の会話
Suits [Credit: USA Network]

恩師的存在の検事長とばったり道で出会うハーヴィー。「今夜食事でもどう?」と誘われ、OKするハーヴィーに「That’s my boy」と検事長。「そうこなくっちゃ、それでこそ俺の弟子」と言ったところ。ここは、 That’s the sprit でも違和感はないですね。ハーヴィーの「Dinner it is」もよくある言い回しで、「それじゃディナーね」と決定を表します

『ブレイキング・バッド』から

ガス: Is this one of your agents?
ハンク: Oh, yeah, no, no, that’s my brother-in-law.
『ブレイキング・バッド』でガスとハンクの会話
Breaking Bad [Credit: AMC]

ガスとハンクの初対面の場面。募金箱に写真が貼ってあるのを見ると、ガスが「捜査官の一人?」と聞きます。ハンクは「that’s my brother-in-law」。ここは嬉しくなって褒めているわけではありませんね。単に「それは義理の兄弟」と言ってるだけです。このように、フレーズを杓子定規に適用するのではなく、文脈を判断することも重要です。

最後に

今回紹介のフレーズ「That’s my girl(boy)」は、ある人の行動が誇らしく褒めたくなる時の表現でした。ただ、「俺の○○」の語感からも分かるように、これって少し上から目線ですよね。今回の3例も、恋人同士、親子、師弟だからOKなわけで。ですから、上司がゴルフでホールインワンしても「That’s my boy」とは言わないほうが良さそう。言ってしまうと、二人の関係が変な風に取られかねない?! 恋人同士とか(笑)

それでは〜