前置詞onは接触のイメージですが、そこから転じて、人が何か仕事やタスクにonすると従事する意味が出ます。まあ、接触してるんだから、それほど外れていない感じです。その従事のonの中でも、海外ドラマで非常に使われるのが表題の「I'm on it.(取り掛かる)」。これは本当によく使われる。

例えば、ボスがプロジェクトを複数のタスクに分割して、それぞれを部下に割り当てるシチュエーション:

上司: このタスクはAさんがやって。

A: I'm on it.

という感じ。Aさんは自分がやるとonを使って言ってますね。単にOKよりやる気が出ています。ちなみに、itはそのタスクのこと。

時には、部下がボランティアで自分がやると名乗り出ることも。

マフィアボス: そろそろあいつの口を封じる頃合いだな・・・

部下: I'm on it.

はい、仕事熱心なマフィアの部下ですね(笑) 

ここまで説明すれば海外ドラマのシーンはそれほど必要ないけど、ちょっとだけ見てみます。

プリズン・ブレイクから

サラの父親が残したビデオテープを巡って、マイケル側と副大統領側で駆け引きが勃発。色々あって(one thing led to another)、ビデオ受け取りに指定された場所を見張る弟マイケルと兄リンカーン。リンカーンは現場に向かう身内が付けられていることを知ると、on itで対応することを表現。ここではI'mが省略されていますね。どう対処するのかは分かりませんが、脳筋リンカーンですから、尾行している奴らを殴るんでしょう(笑) tailは名詞で尻尾の意ですが、このように動詞で尾行する意味がある刑事モノでお馴染みの単語。尻尾のように後ろからくっついて行くニュアンス。逆に、尾行を撒く時の動詞はshakeです。フリフリして振り落とすイメージ。

リンカーン: He's being tailed?

マイケル: Yeah.

リンカーン: On it.

Prison Break/Season 2/Episode 18

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Prison Break [Credit: Fox]

最後に

今回は自分が仕事に取り掛かる/対処する/やることを表せるI'm on it.でした。当初は、前置詞シリーズの一環として、従事のonとして紹介しようと思いましたが、調査したところ、I'm on it.での使われ方がマジョリティーでしたので、こっちに変更しました。仕事をアサインされた時なんかに使えそうですね。

出現頻度を調べると、Good morning > I'm on it > Good afternoonくらい。そういう意味では、海外ドラマを見る上では、相当基本的な表現になります。

NCIS LAの公式ツイ垢がgifにしてくれていますね(笑)