「In Someone’s Shoes」の意味

英語では、誰かの立場になることを「in someone’s shoes」と、その人の靴を履くことで表します。これは非常に英語っぽいイディオムで、海外ドラマでも頻繁に使われます。靴と全く関係ない文脈上にshoesが出てきたら、ほとんどこの意味と言って良いくらい。

in someone's shoes

(イディオム的、多くは条件付きで使われる)誰かの状況で。

(idiomatic, mostly used conditionally) in someone’s situation.

海外ドラマでの「In Someone’s Shoes」

そこで、このフレーズが使われている海外番組のシーンを見てみます。

『ビッグバン★セオリー』から

地質学者バートはエイミーに惚れてますが、エイミーは無碍に断ることができません。そこで、ラジとハワードが手助けするシーン。ここの「We’ve both been in his shoes」は、これだけだと意味が取りにくいかも。自分たちもずっとバートの立場だった、つまり、「ごめんなさい、付き合えない」と断られる側だったということですね。なお、エイミーがレズ設定で断る予定です(笑)

ラジ: We’ve both been in his shoes. We’ll let him down with compassion and respect.
『ビッグバン★セオリー』で、ハワードとラジはバートの立場だったから気持ちが分かるとする
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

『SUITS/スーツ』から

別の弁護士からハーヴィーを説得しろとアドバイスを受けるマイク。その中で、Ava Hessingtonの身になってみろと言われます。この「put oneself in someone’s shoes」もよくある言い方。「その人の立場になって考えてみる」ってこと。

弁護士: Put yourself in Ava Hessington’s shoes.
『SUITS/スーツ』で、敵弁護士からハーヴィーを説得しろと言われるマイク
Suits [Credit: USA Network]

『クィア・アイ』から

リアリティ番組『クィア・アイ』では、父親が亡くなってから、その代わりを努めようとしてきたと母親がインタビューで語る場面。父親の靴でなく、自分自身の靴で歩き方を見つける必要があると述べます。比喩的ですが、意味は非常によく分かりますね。

母親: And after losing Conrad, I think Remy is having a hard time ‘cause he’s trying to walk in Conrad’s shoes. And so, he’s gonna have to discover how to walk in his own shoes.
『クィア・アイ』で、母親は息子が亡き父の代わりをしようとしてると述べる
Queer Eye [Credit: Netflix]

『プリズン・ブレイク』から

ベルリックが食べ物がなくて地下で死にそうになってると、壁の中から男が話してきます。「数週間前俺もお前の立場だった」と食料を差し出します・・・。

壁の男: I can feed you. A few weeks ago, I was in your shoes. Didn’t get any food for days.
『プリズン・ブレイク』で、ベルリックに食べ物を与える謎の壁の男
Prison Break [Credit: Fox]

『マーベラス・ミセス・メイゼル』から

『マーベラス・ミセス・メイゼル』にミッジの舞台のネタで「Walk a mile in a man’s shoes」があったので紹介。このことわざも、誰かの靴で歩くんだから、「その人の立場になってみる」ってことですね。

ミッジ: You know the saying, “Walk a mile in a man’s shoes”?
『マーベラス・ミセス・メイゼル』で、ミッジが離婚した夫のネタを観客の前で話す

ミッジ: I mean, think about that. The perspective that gives you. Well, I took it to heart, put on a pair of my husband’s shoes, and, my God, were they comfortable. I get it now, why men rule the world… no high heels. They can walk faster, and their backs don’t hurt. I’m divorcing my husband, but I am keeping the fucking shoes. Thank you, everybody.

The Marvelous Mrs. Maisel [Credit: Amazon Prime Video]

最後に

今回は相手の立場になる「in someone’s shoes」でした。調べるとこれに関連した表現「walk a mile in someone’s shoes」「put oneself in someone’s shoes」等々が出てきます。でも基本は「in someone’s shoes」ですね。

それにしても、なんで靴? 靴が大量生産されない、各個人に合わせて手作りする時代では、その人の履く靴がその人の職業や社会的地位まで表していたんでしょうかね? でも、現実的には、他人の靴を履くのはかなり抵抗感ありますけどね。水虫あったら嫌だし(笑) それでは〜


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