「Stranger Danger」の意味とは?

たまに聞くフレーズ「stranger danger」ですが、意味がいまいち分からない。そこで少し調べてみました。

まずはWiktionary。

stranger danger

見知らぬ人によって提示される子供への理解される危険全体。

The totality of perceived dangers to children presented by strangers.

赤の他人は危険だよってことみたい。Wikipediaには、背景を含めてより詳しく説明されています:

Stranger danger

「stranger danger」は全ての見知らぬ人は危険である可能性があるという考え方や忠告だ。このフレーズは、子供が知らない大人に関する危険を要約するのを目的とする。このフレーズは普及して使われ、多くの子供が幼少時聞くであろう。多くの本、映画、公共サービスのアナウンスは子供がこのアドバイスを覚えるのに一役買う。

身代金目的の誘拐のような他の危険があるのも事実だが、ストレンジャー・デンジャー・キャンペーンが対象とする主要な危険は、子供への性的虐待だ。ニュースメディアは、世間の見知らぬ人を潜在的小児愛者と描写することで恐怖を強固にする傾向がある、子供への性的虐待は家庭内で起こることの方が多いのだが。2000年代初頭、このようなキャンペーンの強調はある程度方針転換された、子供が知る人物からの虐待の危険性を反映するため。

“Stranger danger” is the idea or warning that all strangers can potentially be dangerous. The phrase is intended to encapsulate the danger associated with adults whom children do not know. The phrase has found widespread usage and many children will hear it during their childhood. Many books, films and public service announcements have been devoted to helping children remember this advice.

Although there are other dangers such as kidnapping for ransom, the main threat with which stranger danger campaigns are concerned is child sexual abuse. Portrayals in the news media have tended to reinforce public fears of strangers as potential paedophiles, despite sexual abuse of children being more likely to occur in families. In the early 2000s the emphasis of such campaigns has shifted somewhat, to reflect the risk of abuse by persons known to the child.

つまり、これは米国での子供向けの標語で「見知らぬ人は危険」の意味。見知らぬ人を危険と見なすとはちょっと世知辛い世の中ですが、これも現代の宿命でしょうか。昔なら、ご近所さんとはみんな顔見知り、子供はコミュニティの大人の誰かしらが目を光らせていたもんですが、そんなことはもう遠い過去。それが日本だけでなくアメリカでも、というのが興味深いところ。カタカナで敢えて書いて、ストレインジャー・デインジャーライム(韻)になっているのも、子供にも覚えやすくした標語ならでは。

性的虐待がクローズアップされてるのも世相を反映してそうですね。つまり、海外で子供に気安く接触するのは、犯罪者と見なされる危険性があるのかもしれません(笑)

以下、海外ドラマでの「stranger danger」の使用例を見てみましょう。

ビッグバン★セオリー

シェルドンが家出をして心配するレナードとペニー。ペニーはstranger dangerを練習した(went over)し笛も渡したと、大人のシェルドンを子供扱いです(笑) これが子を持つ親のテンプレ行動なんですね。

Look, we went over stranger danger and gave him that whistle.
『ビッグバン★セオリー』で、家出したシェルドンを心配するペニーとレナード
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

アンブレイカブル・キミー・シュミット

子供が万引きしてるのを注意したキミーは、逆に「stranger danger」と叫ばれ逆襲にあいます。知らない人に話しかけられたらこう言うように教育されているんですね。しかし、キミーは機転を利かし、私はstranger dangerを取りしまるレンジャーと返します。これはうまいですね。更にライムしてるし。結局、このクソガキの家で働くことになるキミーです(笑)

子供: Stranger danger.
キミー: I’m not stranger danger. I’m a stranger danger ranger.
『アンブレイカブル・キミー・シュミット』で、万引した子供を注意して逆襲に遭うキミー
Unbreakable Kimmy Schmidt [Credit: Netflix]

最後に

今回はアメリカ人の子供が知ってる標語「stranger danger」でした。意味は「見知らぬ人は危険と思え」。使うのは子供だけですかね。

ところで、日本だとどんな標語が一般的なんでしょうか? 「人を見たら泥棒と思え」とか「不審者見たら大声で叫べ」かな。今なら、防犯ブザーを押せってことなんでしょうけど。今回のスローガン「stranger danger」みたいな言いやすいものがあると良いと感じました。それでは〜


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