決め台詞「A Blessing and a Curse」の意味とは?
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「A Blessing and a Curse」の意味
「a blessing and a curse」は、あることが良い面もあれば悪い面もある時に使われるフレーズ。実際、Wiktionaryにも
a blessing and a curse
有益であるとともに重荷にもなるもの、または当初役立つように見えたものが、予見できないマイナスの結果をもたらす。
Something that is both a benefit and a burden, or that may seem initially beneficial but also brings unforeseen negative consequences
とありますね。
映画・海外ドラマのヒーローのセリフとして
これって海外ドラマの中では、ヒーロー(特殊能力あり)がよく使う定番フレーズのイメージ。
例えばコテコテの例を挙げると、相手の心を読める読心能力がある主人公。それを使って見事に事件を解決します。解決祝いにバーに出向き、バーテンダー(仲間)を相手に独りグラスを傾けてるシーン。バーテンダーが主人公に「今回もあなたの能力が役に立ちましたね」と言葉を投げかけると、その言葉と共に周りの客の雑多な心の中身までもが主人公の頭に流れてきます(読心能力ゆえ)。そこで
Huh, it’s a blessing and a curse
と苦笑いして、バーを後にする主人公。そしてエンドロール。完。
我ながら例がメッチャうまいと自画自賛しちゃいますけど(笑)、まさにこんな感じ。この場合、読心能力は天から与えられた恵みでもある反面、知りたくもない他人の思考も垣間見えてしまう呪いでもある。つまり、プラスでもありマイナスでもある。
でも、世の中の大抵のことは、プラスでもありマイナスでもありますよね。AIの進歩だってそうだし、宗教だってそうかもしれない。使えない上司は、仕事がサボれるから祝福(blessing)と見なせるかもしれないけど、と同時にその上司の下では出世の見込みはないから呪い(curse)とも言える。考えれば他にも様々なことが「a blessing and a curse」で言えちゃう気がするんですけど、どうでしょうか?
海外ドラマでの「A Blessing and a Curse」
と個人の意見はこの辺にして、海外ドラマでのこの表現の使われ方を見ていきたいと思います。
名探偵モンク
『名探偵モンク』がこれに非常に似た表現「It’s a gift and a curse」を使うのですが、調べたらblessing版もあったので紹介します。モンクが空箱をヒントに犯罪を解決した回。場面は、相棒のシャローナがモンクがどうやって犯人を推理したかを尋ね、モンクがネタバレをしたところ。シャローナは見た空箱の数を全部覚えてるの?と驚きますが、モンクはと言えば「It’s a blessing and a curse」です。そんな細かいところまで記憶されてしまうのは、まさに呪いですね。
モンク: Yes. It’s a blessing and a curse.
ママと恋に落ちるまで
テッドの上司はテッドのことを素直に褒めません。いつもテッドの提案に一度渋い顔をしてから「冗談だよ、いい提案だね」と言う具合。それをいつものメンバーに話すテッド。ロビンは「上司はイケメンに違いない、そんなことしてタダで済む(get away with)のはイケメンだけ」と言うと、マーシャルは「a blessing and a curse」。つまり、イケメンなのにタダで済んできたから性格ヒネクレてるなんて・・・というニュアンス。
バーニー: I have found that to be true.
マーシャル: It’s a blessing and a curse really.
怪奇ゾーン グラビティフォールズ
ディズニーアニメ『怪奇ゾーン グラビティフォールズ』にもこのフレーズがありました。
場面はディッパーがスースを褒める場面。スースは「a blessing and a curse」とコテコテの台詞を使います(笑)
スース: My wisdom is both a blessing and a curse.(知恵があり過ぎるってのも辛いもんだよ)
公式クリップがありました。9分から↓
最後に
今回紹介したフレーズ「a blessing and a curseは」プラスとマイナス兼ね備えたものに使える表現でした。意外とライティングテストなんかで使えそうと思うのは私だけ? 技術の進歩系なテーマは必ずプラスの面とマイナスの面が付きものですし。また『グラビティフォールズ』のスースのように、何か褒められた際に使うのも面白い効果があるかもしれません。
相手: 君、目が良いんだね
あなた: It’s a blessing and a curse.
どうかな?(笑) なにがcurseだかよく分かりませんが、特殊能力にはこのフレーズというお約束パターンがあるので、ちょい受けは狙える感じでしょうか。
ところで、日本人にとっては、こういったフレーズはちょっと大げさな響きに聞こえるかもしれませんね。でも、気に入ったフレーズ・表現・イディオムを積極的にアウトプットしていくのが英語上達のコツと思いますので、これ以外でも気に入ったものはドシドシ使っていきましょう。
モンクの決り文句「It’s a Gift and a Curse」
ちなみに、今回調べていて気づいたのが、『名探偵モンク』のおなじみのフレーズ「It’s a gift and a curse」について。なんと上で引用した場面以前には使われていなかったのです。つまり、初出は「It’s a blessing and a curse」の方なんですね。それ以降に口癖が「It’s a gift and a curse」に統一されたっぽいです。この辺は裏になにか事情があるのでしょうか?
いずれにしても、海外ドラマは英語勉強のblessingであるけれど、面白くて見過ぎちゃうのがcurseですね。「祝いである反面呪い」と漢字ライムで〆ましょう(笑) それでは〜
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