You made me not wear underwear

for sperm count, remember?

Dead to Me

「Sperm Whale」を直訳すると・・・

マッコウクジラが可哀想過ぎる。だって、英名が

sperm whale

だもん。ここの 「sperm」の意味って精液ですよ精液

Wikipediaに載ってる語源(Etymology)を読んでみると、クジラ頭頂部で見つかったドロっとしたものを、精液と勘違いしたからってあるけどさ・・・

Sperm whale / Etymology

「sperm whale」と言う名前は「spermaceti」の省略から来ている。「spermaceti」(当初は誤ってクジラの精液と判定された)は、クジラの頭頂部に見つかる半液体でろう質である物質である。

The name sperm whale is a truncation of spermaceti whale. Spermaceti, originally mistakenly identified as the whales’ semen, is the semi-liquid, waxy substance found within the whale’s head

一度広く普及してしまったがため、もう二度と変えられないこの残酷さ。

海外ドラマでのマッコウクジラ

海外ドラマでもこのマッコウクジラのspermネタは出てきますね。

『ギルモア・ガールズ: イヤー・イン・ライフ』では、ナンタケット島で「spermaceti」がロウソクとして実際使われたと博物館学芸員が説明してました。

学芸員: The manufacturing of candles from the head matter of sperm whales began in America around 1748.
『ギルモア・ガールズ: イヤー・イン・ライフ』で、クジラ博物館でナンタケットのクジラ漁の歴史を説明する学芸員
Gilmore Girls: A Year in the Life [Credit: Netflix]

そして、なんと次の『DEUCE/ポルノストリート in NY』では、女性がメルヴィルの『白鯨(Moby-Dick)』に読み飽きると、男が声を掛けてきます。女性は先手を打って「マッコウクジラのジョークを言うんじゃないでしょうね」とピシャリ。「sperm」に掛けてなんか言うと推測したんです(笑) 「Dick」に男性器の意味もあるのが、ここではポイント。

男: Moby-Dick?
女: You gonna make a joke about a sperm whale?
『DEUCE/ポルノストリート in NY』で、メルヴィルの『白鯨』を読む女
The Deuce [Credit: HBO]

ところで逆に、日本語でも他言語圏の人から見れば、酷い名前を付けられている生物の例があるかもしれないよね。僕らが普段気づかないだけで。

フンコロガシなんてどうかなと思ってみたけど、英語でもdung beetle(糞、甲虫)と全く同じ発想だった(笑) なんかいい例無いかな?

クジラが海面上にジャンプ
Image by Pexels from Pixabay

マッコウクジラの和名は抹香鯨

最初のクジラの例に戻ると、マッコウクジラの日本語名だって、翌々考えてみれば不思議だよね。漢字にすれば抹香。いい匂いしそうじゃない?

これも、Wikipedia日本語版に由来が載ってました:

マッコウクジラ - 和名と香料

和名「マッコウクジラ」の漢字表記は「抹香鯨」である。古代からアラビア商人が取り扱い、洋の東西を問わず珍重されてきた品に、香料であり医薬でも媚薬でもある龍涎香というものがあったが、それは海岸に打ち寄せられたり海に漂っているものを偶然に頼って見つけ出す以外、手に入れる方法が無かった。しかしその実、この香料の正体はマッコウクジラの腸内でごくまれに形成されることがあり、自然に排泄されることもあった結石であり、捕鯨が盛んに行われる時代に入ると狩ったマッコウクジラから直接採り出すことが可能になった。この、マッコウクジラの「龍涎香」が、抹香(まっこう)に似た香りを持っていることから、近代日本の博物学では中国語名「抹香鯨」に倣(なら)って「抹香(のような龍涎香を体内に持つ)鯨」との意味合いで呼ばれ、そのまま生物学名として定着した。

匂いが抹香に似てて良かった。くさやだったら、クサヤクジラだったのかな。

ちなみに、一時期は鯨油目的の乱獲で頭数が激減したマッコウクジラも、今はendangeredの一歩手前のランクまで回復したみたいね。絶滅危惧種の保護なんかのテーマで英作文書く時は、マッコウクジラなんて題材にいいんじゃないかな。精液を意味するspermという英単語を真面目な文脈で使える特典付き(笑)

gondava parkにあるドードー鳥のレプリカ
Image by German Rojas from Pixabay

絶滅種「ドードー鳥」のイディオム

これだけではあまりに英語関係ないので、最後に英語っぽいことをして締めたいと思います。

昔実際居た「ドードー鳥」という鳥は、もう既に絶滅しちゃってるんだけど、英語表現の中には残っています。それが、「go the way of the dodo」というイディオム。意味は、「ドードー鳥の道を行く=絶滅する」。die outとかextinctなんかと同じですね。

次の『glee/グリー』の場面は、「グリークラブをドードー鳥と同じ道を辿らすわけにはいかない」と徹底保護の姿勢。

we cannot let that glee club go the way of the dodo
『glee/グリー』で、グリークラブをドードー鳥と同じ運命を辿らすわけにはいかないと述べる
Glee [Credit: Fox]

近い将来「go the way of the sperm whale」 がV字回復を表す表現になればいいですね。それでは〜


関連?Semen(精液)ネタ↓