英語化した「Kabuki」の意味が日本語「歌舞伎」と違う件
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歌舞伎 vs. Kabuki
英語の「Kabuki」って日本の「歌舞伎」のことです。正直自分は歌舞伎って見たことないんですけど、アレって初めて見ても面白いのかな? 男が女演じたり、いろいろお約束を理解してないと楽しめないっぽく感じてしまいます。外国人もそれはおんなじなのでしょうか? いくらセリフが英語になってたとしても・・・。
そんな「歌舞伎(kabuki)」ですけど、海外ドラマだと、はぐれメタルに出会う確率でしか言及されないんです。本当に数例。でも、その言及のされ方が日本人にはちょっと分からないものなんですね。斜め上というか。そこで今回は英語化された「Kabuki」がセリフに出てくる場面を見て、海外でどう誤解されているかを見てみたいと思います(笑)
海外ドラマでの「Kabuki」
エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY
次の『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』では、強盗の目的が金ではなく別のものにあることを、「kabuki theater を使って言っています。直後にパラフレーズしてdistraction(気を散らす物)と説明してるので、言わんとすることは分かりますね。でもさ、歌舞伎ってdistractionなの?(笑) 変なコスチュームにエキゾチックなメイクしてるから、そっちに気を取られ内容が入ってこないってこと??
The robbery wasn’t about the money. It was kabuki theater, a distraction from what was really happening.
キャッスル 〜ミステリー作家は事件がお好き
次の『キャッスル 〜ミステリー作家は事件がお好き』は更に凄い。捜査官ケイトは地下組織に捕まり、水攻めの拷問(waterboarding)を受けてる最中。髪を捕まれ水の中から顔を引き上げられたところに、悪党が一言「今回は歌舞伎劇場なしで行こうや。あれは威厳がないからな・・・」。そして遠くに目をやると、赤く染まったマンホールが・・・。って、悪党のあんたにとって
歌舞伎ってなんなのさ(笑)
顔に引いた 赤いラインのことなんか? なんか、すっごい誤解のされ方(笑) まあ、ここでは多分、血が出る拷問無しってことですけど。
といった感じで、「kabuki」が日本人の自分には全く理解できない使われ方をされているんです(笑) でも、視聴者に馴染みのない「kabuki theater」を使って、何が起こるのかを視聴者の想像に委ねるのはありなのかもしれません。
Urban Dictionaryでの「Kabuki」の意味
ちなみに、毎度おなじみUrban Dictionaryによると、「Kabuki」には「偽物、不誠実、見せ掛け」の意味があるようです。これもなんでそんな意味になったのか分からないけど、一応最初に出した例には合ってる感じ。
Kabuki
舞台、考案、劇のために行われるだけの偽の不誠実な何か、リップサービスとも知られる
Theatre, artifice, fake, insincere, something done only for show. AKA lip service
「リップサービス」ってマジ分かんないですよね?(笑) いずれにしても、英語の「kabuki」には偽で不誠実ってネガティブな意味合いが入ってしまっているんですね。
Wiktionaryでの「Kabuki」の意味
なお、Wiktionaryによれば、この歌舞伎の変な意味合いはアメリカだけみたいですね:
kabuki
(意味を拡張して、アメリカで)定型化された、うぬぼれた、しばしば中身のない演技、(特に)政治的な態度
(by extension, US) A stylized, pretentious, and often hollow performance; (especially) political posturing.
政治家が選挙の時だけ「国民のために汗水垂らして働かさせていただきます」「その問題には真摯に対応します」とか言って、当選したら何もしないような状況を指しているのですね(笑) でも、歌舞伎とは違うともうんだけど・・・。
最後に
以上、日本人には全く想像の斜め上の英語になった「Kabuki」の意味でした。Kabuki theaterの拷問は、死んでも避けたいところですね(笑) それでは〜
「着物(kimono)」だと・・・?↓
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