Trumpの意味って・・・?

米国トランプ大統領がロシア関係でちょっと窮地ですね。どうなるんでしょうか・・・。そんな大統領の名「Trump」ですが、英語だと日本語のトランプ(52枚一組のカード)の意味って全く無いですよね。トランプする時あっちでは「to play cards」って言ってます。to play trumpではないんですよね。

ジェーン: I’m sorry, are we here to share our feelings or to play cards?
『メンタリスト』で、ジェーンはトランプでギャンブル
The Mentalist [Credit: CBS]

また紛らわしいパターンです。日本語でどうしてトランプになったんだ(笑)

じゃあ、英語のtrumpはどういう意味で使われるかと言うと、名詞で「奥の手、切り札」、動詞で「(奥の手を出して)〜に勝つ・勝る」というように使われます。

『プリズン・ブレイク』での「Trump」の例

例えば、次の『プリズン・ブレイク』のシーンでは、DNAの優位性をtrumpで説明、と言う感じ。

DNA trumps everything.
『プリズン・ブレイク』でDNAの優位性を語る
Prison Break [Credit: Fox]

イディオム「Play the ○○ Card」

ついでにplay cardsつながりで、イディオム的に「play the ○○ card」という使われ方が海外ドラマでは非常によくされます。

play the victim card

(イディオム的)責任を取るよりも自身を無実の被害者として演じる。

(idiomatic) To portray oneself as an innocent victim instead of taking responsibility.

○○にはこれ以外にも入ります。以下、海外ドラマから数例を列挙してみましょう:

He’s not above playing the dead meemaw card.

The Big Bang Theory

Oh, no playing the race card, Ms. Keating.

How to Get Away with Murder

Talking to the press outside his house, doing TV interviews, playing the hero card for every penny it’s worth.

Homeland

こんな感じで、このイディオムはめっちゃ使われるんです。使い方は至って簡単。例えば皆さんが会社を私用で休みたいとします。でも正直に私用を理由にするのは気がひけるので、遠い親戚が死んだことにするとします。それがまさに、to play the “dead relative” card。まさに奥の手を出す感じですね。でも、親戚を殺しすぎると怪しまれること請け合いです(笑) 

一字違い「Tramp」の意味

最後に、trumpと一字違いの「tramp」(/træmp/)も海外番組にはたまに出てきますので見てみます。意味は「売春婦・あばずれ」。無節操な女性を指して使われることがほとんどですね。

この意味でのtrampは次の『ビッグバン★セオリー』でも使われています。場面は、ペニーが想いを寄せていた男が居たと告白すると、シェルドンはそれが自分だと誤解。ペニーが違うと否定しても譲らず「スィーティーと呼ぶじゃん」と反論。ペニーが誰にでもそう呼んでると言うなり、ペニーのことを「tramp」呼ばわりです(笑)

ペニー: I call everyone sweetie.
シェルドン: You tramp.
『ビッグバン★セオリー』でペニーが誰にでもスィーティーと呼ぶのをあばずれとシェルドン
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

最後に

さて、トランプ大統領に話を戻すと、大統領信者の方は愛国者が多めなので、ロシアときな臭い関係があったとなると、任期を全うするのすら怪しくなってきそうです。大統領に状況を逆転するなにか隠し持った切り札があるのか、それとも今までのように「play the “I don’t know” card」をするのか注目ですね。それでは〜