『ビッグバン★セオリー』に「for」と「with」に関するネタ

前置詞「for」と「with」の違いがよく現れたエピソード(シーズン3 エピソード4)が『ビッグバン★セオリー』にありますので、今回はそれを見ていきたいと思います。

ストーリーは、インド人ラジは宇宙物理学の研究に行き詰まり、このままでは仕事を失ってインドへ国外退去になってしまう状況。他の研究職を探すも無駄に終わり落胆するラジ。そこにシェルドンが現れ、一人雇う分の予算を確保できたと仕事をオファーしますが・・・

シェルドン: Raj can come work for me.

ラジ: You want me to work with you?

シェルドン: For me. You’re going to have to listen more carefully when you’re on the job.
『ビッグバン★セオリー』で、シェルドンはラジにぢごとのオファーをする
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

work for me自分のために研究する機会をあげるというシェルドンに対し、work with you共同の研究と勘違いするラジ。シェルドンは、for meと訂正してから、「働きだしたらもっと注意深く聞かないと」と辛辣です。ここは違いが一目瞭然ですね。対等(with)と考えるラジと、自分のために(for)と考えるシェルドン

その後、背に腹は代えられないラジはシェルドンのオフィスに現れますが・・・

ラジ: I’ve reconsider your offer to let me work with you.

シェルドン: For me.

ラジ: Yes, for you. I do, however, have a few conditions. First, at all times, I am to be treated as a colleague and an equal. Second, my contributions shall be noted in all published material…

シェルドン: For me.
ラジ: Yes, for you.
『ビッグバン★セオリー』で、シェルドンの元で働くことを決めたラジは条件を提示する
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

for youを不承不承受け入れるラジですが、条件を色々つけます。どれも、二人を対等な関係にするためのもの。forと言いつつ、なんとかwithに近づけようとしています。

そして研究を開始する二人。結局、予想通り、シェルドンの人間性に耐えられなくなり怒りを爆発させるラジですが・・・

ラジ: Nice working with you. I’m sorry… for you.
『ビッグバン★セオリー』で、ラジは共同研究してるシェルドンに愛想をつかす
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

ラジは上記捨て台詞を吐いてオフィスを出ていってしまいます。最後も皮肉を効かせて、withと言ってから、「ゴメンゴメンforだったね」と言い直しています(笑)

その後、シェルドンはラジの家を訪れ、仕事に戻ってくるようお願いしますが・・・

シェルドン: I would like you to come back and work for me.

ラジ: For you or with you?

シェルドン: In this context “for me” could mean “with me. "
『ビッグバン★セオリー』で、シェルドンは仲直りするためラジの家にやってくる
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

work for meとお願いするシェルドン。当然、ラジはforwithか?と迫ります。シェルドンは、この文脈上for mewith meの意味の可能性もあると少し譲歩します。シェルドンの性格をご存知の方なら、これは相当の譲歩なのはお分かりですね(笑)

最後に

以上、前置詞「for」と「with」の違いにフォーカスした『ビッグバン★セオリー』のエピソードが面白かったので紹介してみました。シェルドンの性格的に、work withとなることは無い気がしますね。あ、でも、スティーブン・ホーキングならwithになれるか(笑) それはもう叶いませんけど。

こんな感じで、海外ドラマ等を見るのも意外と英語の勉強になるんですよね。個人的におすすめです。 それでは〜


コロナの入院で見る「for」と「with」の違い↓