スラング「feel」の意味

海外ドラマを見ていると、黒人特有の言い回しというのがなんとなく分かってきます。今回は、そんな中の一つ動詞の「feel」を見ていきます。意味は「分かる」。getやunderstandと同じですね。

それでは、早速海外番組内ので使われ方を見てみましょう。

『WEEDS ママの秘密〜』から

郊外新興住宅地でマリファナ売人を始めたサッカーママの主婦のナンシーですが、ビジネスを大学へと拡大し、学生部下を数名雇います。その部下に元締めの情報を少し漏らした途端、元締めの女性は大激怒。こういうビジネスでは、下っ端には必要最低限の情報しか伝えないのは鉄則。黒人の元締めは、「you feel me?」と裏社会のルールを理解したのか、ナンシーに本気で聞いています。下手な回答をすると、ビジネスパートナーを解消されるくらいの迫力。ナンシーは「I feel you」です。

マリファナの元締め: You feel me?
ナンシー: I feel you.
『WEEDS ママの秘密〜』で、ナンシーに激怒するマリファナの元締め
Weeds [Credit: Showtime]

『ベター・コール・ソウル』から

ベタコーから。ジミーは黒人ではありませんが、いろんなボキャブラリーを持ち合わせている(口が上手い)ので、「feel」を使ったとしてもおかしくないですね。

次のシーンでは、ジミーはコピー屋に赴き、店員に自分を見なかったよう証言するように買収します。話し終わって、「You feel me?」と聞きますが、店員の方は人を殺したんだと勘違いです(笑) ここでcut to the chaseはいきなり本題に入る時の決まり文句。

ジミー: All right, well, let’s cut to the chase. Um, that guy ‭who just walked out of here… his name is Ernie. I’m guessing he showed you my picture and asked if ‭I was in here the other night. Now he’s going to bring his boss, who’s my brother, and he’s gonna ask you the same question… “Did you see that guy the other night?” Well, the answer is no. You feel me?

ジミー: You feel me?
『ベター・コール・ソウル』で。ジミーは偽の証言をするようにコピー屋の店員を買収

店員: You murder someone?

Better Call Saul [Credit: AMC]

『プリズン・ブレイク』から

スクレとナンドゥが今後どうするか話し合う場面。ナンドゥは、自由を求めてるとし、スクレにその気持ちが分かるか「You feel me?」で問いかけます。黒人キャラが使ってますね。

ナンドゥ: I’m just talking about straight-up freedom. Living like a man. You feel me?
『プリズン・ブレイク』で、ナンドゥはスクレに自由になりたいのが分かるのか問う
Prison Break [Credit: Fox]

最後に

今回紹介の「feel」は「分かる・理解する」の意味でした。自分はこの言い方めっちゃ好きなんですよね。だって、相手をfeelするってことは、相手の気持ちを感じ取れる・共感ってこと。つまり、相手を理解するってことじゃないですか。そう考えると、「なるほど」なんですよ。でも、使われる時は今回の例のように超マジなシチュエーションなんですけどね。

主に使うのは黒人で、ストリートでたむろってる奴や、ちょい悪な奴ですね。それから、黒人っぽく振る舞う時に黒人以外が使うこともある感じ。

まあ、日本人が面と向かって言われることはないでしょうけど、めっちゃシリアスに「You feel me?」と言われたら、素直に「I feel you.」と応じたほうがいいでしょうか。そうしないと、sleep with the fishesになりそうです。

You feel me?

それでは〜


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