「I've Been There」で「僕も同じ立場になったことある」の意味
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「I’ve been there」の意味
このブログでは海外ドラマなんかの日常会話で出てくる英語表現を取り上げてるので、英語のテストに出てきて即座に点数アップな表現はなかなか紹介できていないんですよね。そこが前から気になっていたんです。
そこで週末本屋に行って、英文法書、TOEIC関連からNHKラジオのテキストまで眺めていて見つけたのが今回の英語表現「I’ve been there.」
いわゆる、現在完了形の経験ってやつですね。これは現在完了形を習う時に最初に習う例文で、意味は「そこに行ったことある」でした。「過去にその場所に居て、今は居ない=居たことがある=行ったことがある」という経験を表しているという説明がよくされています。
もちろんthereが地球上(宇宙でも)の物理的な場所を意味してるならその通りなんですけど、ここでthereが全く違うものを指していたらどうなるでしょうか? 例えば、相手の置かれた状況とか。
例として、次のようなシチュエーションを考えてみます。あなたが会社で担当している取引先2社が立て続けに取り引きを停止してきたとします。景気が悪いだけで全くの偶然なのですが、上司に呼び出されたとして下さい。嫌な気持ちになっているところに同僚が慰めにきました:
あなた: いやー、得意先が立て続けに取引停止で上司から呼び出しだよ。参ったなあ
同僚: I’ve been there.
明らかに、この同僚は海外のどこかの国に行ったことあると言ってるのではありませんよね? あなたの立場に居たことがある、あなたと同じ状況を経験したことがあると言ってるわけです。つまり、同僚も過去取引停止で上司に呼び出し食らってるんです。同僚が今も働いているなら、首にはならなそうですね(笑)
そして、ここでもう一つ重要なのが、場合によっては、同情や理解のニュアンス「分かるよ」 も同時に出てくるんです。だって、相手が苦境や落ち込んでるときに「同じ立場になったことあるよ」と言えば、相手の気持ちが分かると言ってるのも同じですからね。
こういうのって、英語の教科書ではあまり説明がされないんですけど、実は海外ドラマや日常会話だと頻繁に出てくるんです。体感的には、「ある場所に行ったことがある」と同じくらい多い感じ。だって会話で、「同じ体験あるからその気持ちわかるわー」なんて、日本語でも日常コミュニケーションでよく使いますからね。「アメリカに行ったことがある」なんかより使うっしょ(笑) でも、なぜかこれがテストには出ないんだよなー・・・
ま、逆に考えれば、海外ドラマを見ていれば、そういった教科書に載ってない細かい機微が分かるようになるのかもしれませんね。だから、海外ドラマで英語勉強がおすすめなんです(←ぷち宣伝(笑))
海外ドラマでの「I’ve been there」
ここでいつものように、海外番組から相手の立場に置かれたことがあることを表す「I’ve Been There.」の使用例を見てみたいと思います。
『ビッグバン★セオリー』から
友達のレナードが恋人ができないと嘆いているのを見たハワードは、彼を社交ダンス教室に連れていきます。年齢層がかなり上のようですけどね(笑) ダンスのティッシュマン先生に早速目をつけられたことをレナードに知らせるハワード。「I’ve been there」で過去同じ体験があることを匂わします(笑) ここの「You’re in for a treat」は、「君を暖かく迎えてくれる」と言ったニュアンス。
『メンタリスト』から
結婚仲介業をするエリカの夫が殺される回。社長のエリカは職業柄人の心を読み取るのが上手で、早速ジェーンの内面を見抜きます。もう二度と愛する人を失いたくないから一人でいるのだと・・・。「I’ve been there.」で私も同じだっとしています。メンタリストはこういった強敵との心理戦の回が一番面白いですよね。
ジェーン: Yeah, I don’t think you have.
『マスター・オブ・ゼロ』から
デヴは知り合いのパーティーに来てますが、惚れてる女友達とのこれ以上の発展は無理そうな状況。そこにおせっかいのジェフが目をつけ、デヴの恋路を後押ししようとします。女性に彼氏がいると言ってもお構いなし。ここも、「I’ve been there」で同じ経験をしたから分かるって感じです。ここでは、後ろ手に回って耳に囁いているので、ちょっと先輩ヅラしてる感も出ていますね(笑) この海外ドラマ、邦題は『マスター・オブ・ゼロ』なんですね。今知りました。そういえば、シーズン3はどうなったんだろう?
最後に
今回は、どんな英語の教科書にも載ってそうな「I’ve been there」を題材に、日常会話で相手と同じ経験をしたから(理解できる)というニュアンスが出ることを見てみました。
英語テキストには載ってなさそうな表現ですが、これが意外と海外ドラマではよく出てくるんですね。 最後の『マスター・オブ・ゼロ』の例が特にそうですけど、「Trust me」とか「Believe me」なんかと一緒に出てくる印象。
ここまで書いてきて思い出しましたけど、記事の当初の目的だった英語資格試験の点数アップには全く寄与しなさそうですね、この記事・・・(笑)
でも海外ドラマを見てると、こういった知識が積もり積もって長期的には英語力の向上がなされるので、皆さんも海外ドラマ視聴いかがでしょうか? こんなんで勉強になるのかって不安になる気持ちは分かりますけどね。だって
I’ve been there.
だったので(笑) うまく締まったところで、それではまた〜
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