ノートパソコンの画面を見て驚いている女性

surprise1回

surpriseは「驚かす」と言う意味の動詞ですね。名詞で「驚き」。海外ドラマだと、surprise partyとして出てくる事がよくあります。何も知らない主人公が家に帰って、部屋の明かりを点けると・・・そこには友達が隠れていて「Surprise!」の掛け声とともに現れるとか。

そんなシチュエーションの一つが、次の『マスター・オブ・ゼロ』の一場面。主人公を驚かすべく、友達が覆面をして後ろから忍び寄り、「Surprise!」です。これは、驚きよりも恐怖の方が強いかもしれませんね(笑)

友人: Surprise!
『マスター・オブ・ゼロ』で、友人がデブを驚かす
Master of None [Credit:Netflix]

surprise2回

さて、そんなsurpriseですが、実は2回繰り返すと驚いてないことになるんですけど、ご存知でしたでしょうか?

実際、Urban Dictionaryには

surprise, surprise

Used sarcastically to imply that somebody's or something's action was beforehand expected.

皮肉で使われる、誰かの行動が事前に予期できたとして

Urban Dictionary: surprise, surprise

という具合。2回繰り返すだけで意味が180度変わってしまうのは、ちょっと不思議な感じです。でも、日本語で考えればこれは納得できるんです。

驚いた、驚いた

まだ分からない?

はいはい、驚いた、驚いた

これならどうでしょう? これを聞いてこの人は驚いていると感じますか? そうなんですね、日本語でも2回繰り返すと「驚いてない、予期できていたけど驚いてあげている」感じになるんです。これって何? 英語と日本語全く同じじゃん(笑)

海外ドラマの中のsurprise, surprise

最後に、海外ドラマの実際の場面を見て、本当にそうなの確認してみます。

まず最初は『プリズン・ブレイク』。アブルッチとマイケルは脱獄を目指して協力中。しかし、アブルッチは「クレイジーなことを今から言う」と事前通告。するとマイケルは「Surprise, surprise.」。つまり、そう言ってくるのは予期していたんですね。

アブルッチ: I'm gonna say something crazy to you right now.
マイケル: Surprise, surprise.
『プリズン・ブレイク』で、アブルッチの突然の表明を予期しているマイケル
Prison Break [Credit: Fox]

次はシットコムの『ビッグバン★セオリー』から。誤りのある論文を提出してしまったシェルドンは、物理学科の同僚から笑いものに。それに耐えられなくなって、みんなの前で一発スピーチをぶちかまします。「ある有名な科学者だって”宇宙定数”を間違った」と言ってから、surprise, surpriseで「それはアインシュタイン」と繋げます。ここも、本人は驚いていませんし、周りは物理学者なのでみんなその事実は知ってるんですね。でも自明であることを強調してsurprise, surprise。

シェルドン: who referred to his prediction of a cosmological constant as the single "biggest blunder" of his career. That man's name was... surprise, surprise... Albert Einstein.

The Big Bang Theory/Season 3/Episode 1

シェルドン: That man's name was... surprise, surprise... Albert Einstein.
『ビッグバン★セオリー』で、シェルドンはアインシュタインも間違ったことがあると主張
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

最後に

今回は驚いていないsurprise, surpriseについてでした。そして、それが日本語の「はいはい、驚いた、驚いた」と全く同じ構造であることを見てみました。

皆さんは今回のこの記事はどうだったでしょうか? surpriseですか、それともsurprise, surpriseでしたでしょうか?(笑)

それでは、また〜