『ジェフリー・エプスタイン』での「French」

先日紹介した『ジェフリー・エプスタイン: 権力と背徳の億万長者』の中に面白い表現がありました。

おじさんがインタビューを受けているんですけど、途中でフロリダ連邦検事のアコスタに激昂した後、次のように撮影クルーに謝るんです。

おじさん: Excuse my French.
『ジェフリー・エプスタイン: 権力と背徳の億万長者』で、おじさんが自分のfrench(下品な言葉遣い)を謝る
Jeffrey Epstein: Filthy Rich [Credit: Netflix]

French?? このおじさんはフランス語でインタビューに答えているんでしょうか?

それでは確認のため、直前のおじさんの発言を見てみましょう:

おじさん: Now, I know why he resigned today. Because he knew, within 24 hours, the real people that knew the truth were going to come forward and say that, “Mr. Acosta, you’re full of shit. That’s not what happened.”

Jeffrey Epstein: Filthy Rich

あれ? 普通に英語喋ってるじゃん!(笑)

いやいや、実は「French」には「フランス語」以外の意味があって、上記発言の中にとあるFrenchが隠されているのですよ。

それでは、「French」って具体的にどの単語のことだか分かるでしょうか? ヒントは、おじさんがクルーに「sorry」と謝っていることですね。

「French」の持つ意味

もちろん、正解は「shit(糞)」です。おじさんは激怒のあまり我を忘れて汚い言葉遣いをしてしまったんです。こういうのって、その状況(謝っている)を判断すれば、割とすんなり推測できるのではないでしょうか。

つまり、「French」には「下品・汚い言葉遣い」の裏の意味があるのでした。

French

(不可算、婉曲的、現在はしばしば皮肉で)野卑な言葉。

(uncountable, euphemistic, now often ironic) Vulgar language.

海外ドラマでの使用例を見ると・・・

なお、海外ドラマでのこの「French」の使われ方を調べていたら、面白いことが判明。なんと、汚い言葉遣いを謝る時にしか使われないみたいです。

SUITS/スーツ

ジェシカが「asshole」という卑語を使ってしまい、直後「Pardon my French」で謝ります。

The last time we talked, I was an asshole. Pardon my French.
『SUITS/スーツ』で、ジェシカは過去の自分が嫌なやつ(asshole)だったことを認める
Suits [Credit: USA Network]

ベター・コール・ソウル

キムが働くことになる会社社長は、うっかり「shit」を使ってしまい、こちらも「pardon my French」します。

男性: So Billy’s fired the guy, but now he doesn’t know whether to shit or wind his watch… pardon my French.
『ベター・コール・ソウル』で、キムが弁護士として働くことになる会社社長
Better Call Saul [Credit: AMC]

エミリー、パリへ行くの番宣ポスター

以下の記事では、『エミリー、パリへ行く』での「Pardon her french」について解説していますが、結局「french」の持つ二重の意味を利用しているんですね。

最後に

ということで、「French」にはshit, asshole, fuck等々汚い言葉遣いの意味があるのでした。そして、うっかり口に出てしまった直後に「Pardon(Excuse) my french」で謝るのが定番。

まあ、日本人的には「Pardon my French」と謝るためには、その前に、汚い言葉遣いを覚える必要がありますけどね(笑)

実はこれが、海外ドラマを見てると結構覚えられたりします、使う使わないはともかく。

それでは〜