自然の中、女性がオレンジジュースを差し出す

『Practical English Usage』のsomeの面白いコメント

以前『Practical English Usage』という洋書をレビューした時に、

Yesの返事を期待する時に疑問文でsomeを使う

という驚きの事実が書かれていることを指摘したことがあります。

でも、これ本当なのでしょうか?(笑)

有名な文法書に書かれているからといって、それをそのまま鵜呑みにはできないじゃないですか!

海外ドラマの字幕で肯定期待の「some」大調査

そこで今回、海外ドラマの字幕を検索し、someが使われている疑問文のセリフをランダムにピックアップして、その疑問文がYesを期待しているのか実地調査することにしてみました。当然、本当にYesを期待してるかどうかは本人の心の中を読むより他ないのですが、状況(コンテキスト)からある程度分かる場合もあるので、実際にそのシーンを視聴して

  • Yesを明らかに期待している
  • 特にYesを期待してない(どっちでもOK)
  • 不明(判定できず)

の3つに分類しています。

果たして『Practical English Usage』の説明は本当か?嘘か?それではスタート!

ビッグバン★セオリー

レナードはカウチに座りながらシェルドンにテレビを見ていいか尋ねます。ここの判定は簡単ですね。レナードはリモコン持ちながら聞いています。だから「Yes」が当然返ってくると予想しています。そして、シェルドンも「go ahead」で許可。

レナード: Okay if I watch some TV?
シェルドン: Go ahead
『ビッグバン★セオリー』で、レナードはシェルドンにテレビを見ていいか尋ねる
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

ブレイキング・バッド

手錠に繋がれて麻薬捜査官ハンクと会話させられているリディア。リディアは仲間からハンク側に裏切ったと疑いを掛けられ、それを晴らそうとします。そして、ハンクにアドバイスをくれるか聞くのです。ここでのリディアは、GPSの設置がハンクの仕業であることを証明するため必死。ハンクからなんとか言質を取ろうとしてるので、もちろん「Yes」を期待しています。

リディア: So, I don’t know… maybe you could give me some guidance?
ハンク: Well, I’ll tell you what. Set that barrel aside for me, if you would…
『ブレイキング・バッド』で、リディアはハンクから情報を得ようとする
Breaking Bad [Credit: AMC]

ゲーム・オブ・スローンズから

ハイスパローと会話するサーセイ。ワインをグラスに注いでから「some wine?」と聞きます。もちろん「Yes」を期待してますが、返事は意外や意外にも冷たい「No」。でも、相手側にグラスを滑らせるサーセイです。テーブルの中央に陣取るもの悲しいワイングラスは、よくあるシチュエーションですね(笑)

サーセイ: May l offer you some wine?
ハイスパロー: No.
『ゲーム・オブ・スローンズ』で、ハイスパローとサーセイ
Game of Thrones [Credit: HBO]

集計結果

という感じでリストは続きますが、20場面調べたところで打ち止めにしました。というのも、傾向がハッキリ出たからです。

Yesを期待 Yesを期待してない 不明
15 0 5

ここの不明というのは、その該当シーンをただ見ただけではヒントがなくて判定ができなかったということ。例えば、唐突に

want some wine?

と口頭で聞かれても、それが「Yes」を期待してるのかわからないですよね。そんな状態。二人の人間関係や、それ以前の会話などを追えば不明の数は減らせそうですが、残念ながら、そこまでする余力はありませんでした。リモコン持ってテレビ見ていい?のように判定が簡単なものばかりではなかったです。

今回面白かったのは、someを使った疑問文に対しては、だいたいが「Yes」という返答な一方、上記『ゲーム・オブ・スローンズ』の例のハイスパローのように「No」も少なからずあった点。この辺は回答側の人間性が出そうですね。だって、someでYesを期待されているのを承知の上なのですから(笑)

まとめ

ということで、まとめると、『Practical English Usage』に載っていた「Yesの返事を期待する時に疑問文でsomeを使う」は正しいようですね。さすが、我らのPEU!

在宅する事が多いこの時期に、some 海外ドラマはいかがでしょう?

はい、もちろん「Yes」を期待してるんですよ(笑) それでは〜