「Banana Republic」って?

ここ最近banana republicというフレーズをよく目にします。米国内での白人警察による黒人男性の絞殺に端を発している感じで、例えば、ニューヨーカーのコラムにも。

そして、現在米国下院議長をやってるナンシー・ペロシまでもが。

両者とも、米国が「banana republic」になったと言ってるわけです。

でも、banana republicってどんな意味なんでしょうか? だってバナナ🍌ですよ。おされなファッションブランドってわけでもなさそうですよね(笑)

そこでUrban Dictionaryを紐解くと

Banana republic

I remember the days when Banana Republic meant a country in Central America

Now its a clothing store that sells really nice clothes

昔は中央アメリカの国を指したけど、今はナイスな服を売る洋服やだって(笑) やっぱ、今はブランドの方。

「Banana Republic」の語源

更に深堀りしてbanana republic語源を調べたらびっくり。これって短編小説の名手オー・ヘンリーから来てるんだって。

banana republic

Coined by American author O. Henry in 1904 in his book of short stories Cabbages and Kings, set in the fictional “Anchuria”, which was based on his 1896-97 stay in Honduras.

事実、O. ヘンリー著「Cabbages and Kings」の中では2箇所でこのbanana republicが使われていますね。そのうちの一つは

“At that time we had a treaty with about every foreign country except Belgium and that banana republic, Anchuria.”

O. Henry “Cabbages and Kings”

というように、Wiktionaryの説明にある小説上の架空の国Anchuriaを指して使われていました。

なお、小説内のこの国は、アメリカへバナナを輸出して経済を回しているっていうバナナ(とアメリカのバナナ会社)に大いに依存してる状況で、政情不安で大統領が自殺するところからストーリーが始まってます。

南米でバナナを売る屋台
Image by Greg Reese from Pixabay

「Banana Republic」のイディオム的意味

それでは、なぜ現在のアメリカがバナナ共和国なんでしょうか? 別にバナナを輸出してないし、たとえしてたとしても経済がそれに頼り切ってるわけでもない。そして大統領も自殺してないし・・・

実は、小説内のバナナ共和国とアメリカの現状が酷似してるってことなんです。

Wikipediaに現在の意味でのバナナ共和国の説明が書いてありました:

Banana republic

Typically, a banana republic has a society of extremely stratified social classes, usually a large impoverished working class and a ruling-class plutocracy, composed of the business, political, and military elites of that society. The ruling-class controls the primary sector of the economy by way of the exploitation of labour; thus, the term banana republic is a pejorative descriptor for a servile dictatorship that abets and supports, for kickbacks, the exploitation of large-scale plantation agriculture, especially banana cultivation.

典型的には、バナナ共和国は極度に階層化された社会だ、通常、貧困にあえぐ大多数の労働者階級と、その社会のビジネス・政治・軍部のエリート達で構成される支配層の富裕階級からなる。支配階級は経済の主要な分野を労働搾取によって抑える;それ故、バナナ共和国という言葉は国民が奴隷状態の独裁国家を非難する表現として使われる、そこでは、賄賂や大規模な栽培農業(特にバナナの栽培)の搾取を幇助したり後押しがされる

つまり冒頭の記事は、社会が階層化され、搾取する者とされる者というように別れている現状を指してバナナ共和国と言っているのでした。だから、果物のバナナ🍌とは直接関係ないイディオム表現。

でもさ、多かれ少なかれ、世界はバナナ共和国だらけな気もするんだけどね。

以上、今回は「Banana Republic」の語源を調べたら面白かったので、それの紹介でした。それでは〜

それにしても、これをブランド名にしてるんだから、「バナナ・リパブリック」恐るべしじゃない?。労働力が安い国で現地人を搾取して製品を作っているということなのか・・・(笑)