英語でのお墓イディオム

今回は、よく使われるお墓に関連したイディオムを3つ見ていきます。

Graveyard Shift(深夜勤)

バイト等の仕事で、日付が変わった深夜から朝方までのシフトをgraveyard shiftと言いますね。graveyardは墓地の意味なので、深夜帯=墓地という発想でしょうか。大学時代に夜勤で警備員のバイトをしてましたが、今思えばそれがまさしくgraveyard shiftでした(笑)

このイディオムは『ビッグバン★セオリー』の次のシーンで使われています。

レナードがペニーのところから深夜お忍びで帰ってくると、運悪くシェルドンに見つかってしまいます。とっさに、外のコンビニでトイレを借りたと嘘を付きますが、シェルドンはトイレを借りたらなにか商品を買ってあげるのがマナーだと言って、レナードにビーフ・ジャーキーを買いに戻れと命令。深夜勤でアメリカン・ドリームを目指しているパキスタン人のためと言われては、レナードはもう何も言えません(笑)

シェルドン: It’s not about you. It’s about a poor immigrant from Pakistan trying to make his way in America by working the graveyard shift
『ビッグバン★セオリー』で、シェルドンはレナードにトイレを使わせてもらったコンビニでビーフ・ジャーキーを買うように言う
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

Dig One’s Own Grave(墓穴を掘る)

お次は、既に日本語にもある「墓穴を掘る」ことdig one’s own grave。自分自身で自分の墓穴を掘ってしまうというのは全く同じアイデアになってます。このような日本語にもあるイディオムは非常に覚えやすいですね。通常、冠婚葬祭というのは文化が変わると大幅に変わるものなので、ここまで一致するのは逆に驚き。

このイディオムの使用例は『コミ・カレ!!』にありました。ピアースは典型的なアメリカ南部出身差別主義者の白人男性。そんな彼がシャーリーに差別的発言をして怒らせます。シャーリーは、学習グループから「私が出るか、ピアースが出るか」と迫ると、ピアースは「墓穴を掘ったね」と自分は出ない(=シャーリーが出る)と言わんばかり。さてどうなるのか・・・

シャーリー: Look, either he leaves the group or I do.
ピアース: You just dug your own grave.
『コミ・カレ!!』で、ピアースはシャーリーに対し差別的な発言をし怒らせる
Community [Credit: NBC]

Last(Final) Nail in the Coffin(破滅をもたらす物)

ここのcoffinは棺の意味。これなんかは火葬が一般的な日本人にはよく分からないイディオムかもしれませんね。海外では棺に死体を入れて蓋をして釘付けして埋めるわけですが、その最後(last, final)の釘(nail)のことをこのイディオムは意味しています。つまり、それが棺に打ち付けられたら、後は埋められてしまうんです。だから、もう終わりってこと。なお、動詞形として使われる時はputが使われるようです。

このイディオムは『ブレイキング・バッド』に見ることができました。

窮地に陥ったウォルターはハンク夫妻を脅すビデオを作ります。その中で、自分が犯した犯罪は全てハンクが原因とするんです。麻薬捜査官のハンクとしては、こんなビデオが世に出たら身の破滅なのでした。

ハンク: That’s the last nail in the coffin.
『ブレイキング・バッド』で、ウォルターはハンク夫妻を脅迫するビデオを作る
Breaking Bad [Credit: AMC]

最後に

今回はお墓に関するイディオムを3つ紹介させていただきました。これらはよく出てくるので、覚えておいて損は無いかなーと思います。

冠婚葬祭の風習は日本と違うので、こういったイディオムは直訳からイメージが取れないことも多いですが、文化的背景も一緒に覚えることで理解が早まったりします。そういったカルチャー面も一緒に学べるのが、海外ドラマ視聴のいいところなんですよね。それでは〜