「laughing stock」の意味

laughing stock(あるいはlaughingstock)」は、対象が世間一般から指差し笑われていることを指すのに使われます。日本語で言うところの「物笑いの種」ですね。

laughing stock

(イディオム的)嘲りの対象、公にからかわれる人物、冗談の対象。

(idiomatic) An object of ridicule, someone who is publicly ridiculed; the butt of a joke.

例えば先日、トランプ大統領が、大統領選の郵便での投票を巡ってこんなのことを言ってます:

Trump says universal mail-in voting will make America 'the laughing stock of the world'⤴️

この中のlaughing stockがまさに物笑いの種の意。郵便での投票なんて許したら世界の笑い者と主張しているんですね。

使われ方が、まさに日本語の物笑いの種そのものです。単語の訳って普通多少ズレがあったりしますけど、laughingstockに関しては完璧に一致。

文化や言語の枠を超えて、世間から冷笑される対象というのには普遍性があるんだなあと思った次第です。

海外ドラマからもいくつか例を見てみましょう。

『THIS IS US 36歳、これから』の例

まずは『THIS IS US 36歳、これから』。お前を長崎するぞで有名なテレビ局重役ですが、別の場面では、ケヴィンのことを番組に出演しないなら今以上のlaughingstockにすると脅します。比較級で「今既になってる以上の」というところが英語ぽい。

重役: Ride out the next couple years, all right? Otherwise, I’ll make you a bigger laughingstock than you already are.
『THIS IS US 36歳、これから』で、テレビ局重役はケヴィンを脅す
This Is Us [Credit: NBC]

『カルメン・サンディエゴ』の例

お次はアニメの『カルメン・サンディエゴ』から。V.I.L.E.のクリオ伯爵夫人は、「このままでは私は犯罪地下組織のlaughingstock」カルメン・サンディエゴに出し抜かれたら、V.I.L.E.内で面目丸つぶれって感じですね。

If I don’t have number 34 in my hands tomorrow night, I’ll be the laughingstock of the criminal underworld.
『カルメン・サンディエゴ』で、V.I.L.E.のクリオ伯爵夫人は34を取り戻すため必死
Carmen Sandiego [Credit: Netflix]

最後に

このようにlaughingstockは使われているのでした。

ところで、laughingstockの中のlaughingは分かりますが、stockはどういった意味なんでしょう?

調べると、vocabulary.comのlaughingstockに以下の説明がありました:

laughingstock

stock」はかつて、ある行動の鈍い受け取り手を意味するのに使われていた。今となっては使われなくなった「whipping-stock」「jesting-stock」や「gaping-stock」のように。

Stock was once commonly used to mean “dull recipient of some action” in now-obsolete words like “whipping-stock,” “jesting-stock,” and “gaping-stock.”

つまり、簡単に言えば、「反応が鈍い人」ってことですね。周りから笑われてるのに、それに気づいてないんです。でも、このstockの使われ方はもうされていないのだとか。言語の変わり様が見て取れます。

ということで、今回はlaughingstockについてでした。自分自身がlaughingstockになるのだけは避けたいものですね(笑) それでは〜