「Pro Bono」の意味

今回紹介するのはラテン語由来のpro bonoというボキャブラリー。海外ドラマ(特に弁護士ドラマで)では非常によく見かける、ある意味、海外ドラマ特有の語彙かもしれませんね(英語のテストでは見かけないと言う意味で)。意味は、「無料奉仕の」。つまり、無料でサービスを提供するというわけですね。

上で「特に弁護士ドラマ」と限定したのには理由があって、実は海外ドラマだと弁護士関連でしか使われないからです。

海外ドラマ内でのPro Bonoの典型例

ところで話は脱線しますが、弁護士ドラマでは、このpro bonoが行われる典型的なストーリーが2つあるので紹介します。

  1. 新人弁護士が大手弁護士事務所に就職し、大事件を担当して世間に名前を売ろうという大きな野望を抱いているところに、上司から担当させられたのが地元住人のアパートの立ち退きという小さなpro bono案件。失望と同時に楽勝な裁判と高をくくって裁判所に出向くとその新人は、なんと、まんまと裁判に負けてしまうんです。そこで、自分の傲慢さを反省するという筋書き。これは何回も見た記憶があります。このように、地元コミュニティのための無償奉仕活動の一環としてpro bonoがあります。

  2. もう一つは、マスコミなんかで大注目される裁判で、自分の弁護士事務所の名前を世間に売るために行われるpro bono案件。この時は新人ではなく、凄腕の弁護士が担当するのが常です。

海外ドラマ内での「Pro Bono」

さて、以下に海外ドラマの中のpro bonoが使われるシーンをいくつかピックアップしてみましょう。

『ベター・コール・ソウル』の例

まず初めに、『ベター・コール・ソウル』から。独立系弁護士ジミーは兄のチャックと一緒に詐欺案件を調査中。しかし、兄の所属する弁護士事務所では、外部の弁護士(ジミーのこと)と共同弁護活動を許すのは、小案件か「pro bono」案件だけと規定されているのでした。

ジミー: He can work with outside parties.
キム: That clause is intended for small-time stuff, pro bono cases.
『ベター・コール・ソウル』で、キムは外部弁護士事務所と共同で仕事をする条件を調べる
Better Call Saul [Credit: AMC]

『マーベラス・ミセス・メイゼル』の例

次は、『マーベラス・ミセス・メイゼル』から。ミッジは大衆酒場でのスタンドアップ・コメディの最中に胸を出してしまい警察に捕まってしまいます。そして、弁護士に相談しに行ったのが次の場面。この弁護士は、俳優カーク・ダグラスの友達の案件をpro bonoで請け負ったことがあると自慢です。

ミッジ: Really? W-Wow. I-I love Kirk Douglas.
弁護士: I worked pro bono for his pal, Trumbo
『マーベラス・ミセス・メイゼル』で、ミッジは弁護士に相談
The Marvelous Mrs. Maisel [Credit: Amazon Prime Video]

『殺人者への道』の例

次はドキュメンタリー『殺人者への道』から。シーズン2から敏腕弁護士キャスリーン・ゼルナーがスティーヴンの弁護を引き受けることになりますが、pro bonoで引き受けたとナレーションが入ります。ここも無料でってことですね。

ナレーター: This is one that takes them pro bono. This is what she does.
『殺人者への道』で、弁護士キャスリーン・ゼルナーが無料(pro bono)で裁判を引き受ける
Making a Murderer [Credit: Netflix]

『SUITS/スーツ』の例

最後に、弁護士ドラマの『SUITS/スーツ』。ジェシカはハーヴィーに、昇進させる代わりにpro bonoで案件を受けろと命じます。ここでは、弁護士事務所でのpro bono案件の意味合いが詳しく説明されていますね。

ジェシカ: Harvey, pro bono cases are how we as a firm show that we care about more than just ourselves.
『SUITS/スーツ』で、ジェシカはハーヴィーに昇進の条件として一案件を命じる
Suits [Credit: USA Network]

さて、ここまでの例は見事なまでに全部弁護士活動のpro bonoでしたよね(笑) 私が冒頭で弁護士と限定したのが分かってもらえたかと思います。

でも、弁護士の奉仕活動以外でも使われている場面はありそうですよね。そこで、頑張って調べてみました。弁護士業務以外の活動でpro bonoが使われている海外ドラマのシーンを探して(笑)

そうしたら、ようやく1件見つけました。

『PERSON of INTEREST 犯罪予知ユニット』の例

以下の『PERSON of INTEREST 犯罪予知ユニット』では、フィンチがリースと一緒にpro bono活動をする頃合いと述べる場面。この二人は弁護士でもなんでもないので、無償で捜査をするってことですね。

フィンチ: Perhaps it’s time Mr. Reese and I did a little pro bono work.
『PERSON of INTEREST 犯罪予知ユニット』で、フィンチとリースが無償で働く
Person of Interest [Credit: CBS]

ただ、海外ドラマの字幕を調べたところ、ほとんどが弁護士業務でした。

最後に

今回は「pro bono」というあまり見慣れない(?)ボキャブラリーを紹介しました。意味は「無料の」。弁護士なんかが無償でサービスを提供することを指します。

このpro bonoって、日本でも無料で電話相談とかやってるので、それが該当するんだと思いますけど、どうなんだろう?

ところで、pro bonoの発音ですが、「プロボノ」と曙みたく平坦に発音するのではなく、「プロゥ・ボノゥ」とすると英語っぽくなると思います。

それでは、また〜