英語で「羊(Sheep)」と「山羊(Goat)」のイメージがすごい
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「ヤギ」の持つ意外なイメージ
先日辞書を眺めていたら、「ヤギ(goat)」の欄に面白い注意書きがありました:
Goat
ヤギは早熟で繁殖力が強いので「好色」のイメージがある. 古代ユダヤ人の儀式では人間の罪を背負って野に放たれたことや, ヤギの持つ破壊的性質などから, キリスト教では悪魔と関連付けられ, ヒツジと対比される.
ヒツジが温和と言うか従順なイメージなのは知っていたんですけど、なんとヤギは全く別のイメージを持っているんですね。これは日本にはあまりないイメージかな。
そこで海外ドラマの中で、この2つの動物がどの様に言及されているのか調べてみました。
ヤギ(Goat)
好色
この例はすぐ見つかりました。相手のことをgoatというパターンです。
次の『メンタリスト』では、ジェーンが自分の娘ほどの年齢のティーンと付き合っていた容疑者を「Goat」呼ばわりして、感情を逆撫で。もちろん、殴られます(笑) ここはまさに好色ってことですよね。
![The Mentalist [Credit: CBS] 『メンタリスト』で、ジェーンは容疑者を口撃し、刺激する](tm-goat.jpg)
生贄
もう一つのヤギの持つ生贄のイメージは、『ビッグバン★セオリー』でシェルドンがイエス・キリストのうんちくを語る際にありました。クリスマスはキリストの本当の誕生日じゃなく、ヤギを殺して祝う異教徒の休日に合うよう移されたと語ります(笑)
![The Big Bang Theory [Credit: CBS] 『ビッグバン★セオリー』で、クリスマスにシェルドンはキリストの誕生について語る](tbbt-goat.jpg)
そして、このヤギのイメージはスケープゴートとして日本語になってますよね。
次の『SUITS/スーツ』では、私はスケープゴートにされたと、scapegoatを動詞として使っています。
![Suits [Credit: USA Network] 『SUITS/スーツ』で、レイチェルは会社にスケープゴートにされたと訴える](suits-scapegoat.jpg)
悪魔
なお、悪魔と関連というところは、海外ドラマのセリフで直接は見つけることはできず。でも、ヤギのお面かぶってエロ怪しい儀式をするカルトとかいうのがよくあるパターンだと思います。
次のWikipediaのバフォメットなんかが、まさにそれですね。
バフォメット
バフォメット(Baphomet)は、テンプル騎士団が異端審問の際に崇拝しているのではないかと疑惑を持たれた(キリスト教徒が想像する)異教の神。黒ミサを司る、山羊の頭を持った悪魔

ヒツジ(Sheep)
お次はヒツジ。ヒツジが柔和なイメージなのは日本語でも同じ気がしますが、どうでしょうか?
Sheepish / おどおどした、内気な、羊のような
実は英語には「sheepish」なる形容詞が既に存在してるんですよね。
これが使われているのが次の『SUITS/スーツ』のシーン。ドナが入ってくるなり、ハーヴィーはハロウィンのことだろと先手を取ります。なぜなら、ハロウィンのこととなると、毎回ドナがsheepishな表情をするからだそうです。つまり、この下のドナの表情がsheepishってことですね(笑) 確かに、窺う感じです。
![Suits [Credit: USA Network] 『SUITS/スーツ』で、ハーヴィーはドナの用事をハロウィンと推測する](suits-sheepish.jpg)
お次は『ツイン・ピークス』にあった、自分たちをヒツジに例えるパターン。自分たちは臆病、弱いというイメージでSheepを使ってますね。
![Twin Peaks [Credit: ABC] 『ツイン・ピークス』で、男は我々は奴らにとってのヒツジと訴える](tp-sheep.jpg)
なお、sheepにはイディオムでBlack Sheepもありますね。意味は、あるグループ内での恥・面汚しって感じです。
最後に
という感じで、ヒツジは日本語でもほぼ同じイメージですが、ヤギは結構別のイメージだったりして、文化の差が垣間見れておもしろいですよね。
このように、海外ドラマって英語の勉強だけでなく、文化も学べるので非常におすすめなんです。実を言うと、英語の勉強の一部は文化の勉強でもあるんですけどね。この辺りは、最初は全くわからないかと思いますが、英語の勉強をしてるとそのうち分かってくると思います。また別の記事でそのへんはまとめましょう。
それでは、また〜
他の動物だと・・・?↓
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