「ヒール(Heel)」の意味は英語でも「悪役」

海外ドラマの『GLOW』が打ち切りになってしまったということで、最近最初から見返しているんですけど、次のシーンに面白い語彙がありました。

それは、デビーが女子プロレスを本気でやろうと決心する場面。プロデューサーのサムに「あんたの番組に出て欲しいなら、とびきりのheelを見つけろ」と言い放つんです。かっこいい~。

ここの英単語「heel」は明らかにカカトのheelではありませんよね。既に日本語にもなっている「ヒール、悪役」の意味の方です。つまり、英語も日本語も「ヒール(heel)」は一緒ですね。

デビー: if you want me to be the star, I need a great heel.
『GLOW』で、デビーはレスリングをやる気になる
GLOW [Credit: Netflix]

有名な子供向け歌でも

この悪役の「heel」は児童文学「グリンチ」の映画導入曲「You’re a Mean One, Mr. Grinch」でも歌われていますね:

You’re a mean one

You really are a heel

悪役の「Heel」の語源とは?

でも、そもそも、なんで「heel」が悪役の意味になったんでしょうか? よく考えてみれば、これはかなり不思議な話ですよね。隠れて踵(かかと、heel)に武器でも付けていたの?(笑)

踵の武器といえば馬を蹴る拍車(spur)? ちなみに、英語でも「spur」で日本語と同じ「拍車をかける」の意味がありますね。

拍車を付ける騎手
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そこで「ヒール」語源を調べてみると、やはりプロレスが発祥でした:

Heel

The term “heel” is most likely is derived from a slang usage of the word that first appeared around 1914, meaning “contemptible person”.

heelという言葉は1914年頃に出現したスラングから由来しているのであろう、意味は「卑劣な人物

メキシコ覆面プロレスラー指をさす
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とあって、元々プロレス界隈では卑劣なレスラーをスラングで「heel」と言っていたんだけど、それが次第に「悪役」全般を指すことになったみたい。なんだ、足の踵(カカト)は全く関係ないんか(笑)

だから、上記海外ドラマ『GLOW』の場面で使われた「heel」はプロレスの文脈なので、正式な使われ方なんですね。

なお、プロレスでわるもんのheelに対抗するいいもん側は(baby)faceというのだそうです。へえ、自分は歌手のBabyfaceしか知らなかった(笑)

Face

In wrestling, a face is a character who is portrayed as being moral or approving (that is, faces are “good guys” or “crowd favorites”).

レスリングでは、「face」は品行方正または賛同を受けているとして描かれるキャラクターだ(すなわち、「face」は良い奴で観客のお気に入り)

The vast majority of wrestling storylines (though not all) place a heel (“bad guy”) against a face.

大部分のレスリングの筋書きは(全部ではないが)、ヒールとフェイスの対立だ。

The term face began as an abbreviation of babyface, and up until the mid 1990s, the two terms meant essentially the same thing. This changed with the birth of…

「face」は1990年中頃までに「babyface」の省略語として使われ始め、本質的には同じことを指す。これは・・・・誕生で変わった

それでは〜