先日何気なしに見始めたネトフリのラブコメ『エミリー、パリへ行く』がそこそこ面白かったので感想です。

『エミリー、パリへ行く』のあらすじ

まずあらすじからサクッと紹介。

シカゴのマーケティングファームで働くエミリー・クーパーはとても元気な女の子。毎朝出社前にジョキングしちゃうくらいにはね。仕事では企業のマーケティングの戦略を積極的に提案するアイデアウーマンだったりもする。そして、仕事帰りには野球好きの彼氏とデートするなど人生は一見順調に見えたのだが・・・

それが、勤める会社が買収したドイツのマーケティング会社に出向予定の女性ボスの妊娠が発覚し大変なことに。そこで自然とエミリーに白羽の矢が立ち、フランス語もしゃべれないエミリーは、フランスはパリへ一人旅立つのであった。現地の子会社にアメリカの流儀を教えるというのが目的。心細いエミリーだったけど、数週間後ボーイフレンドがパリに訪ねてきてくれるのを心の拠り所に、それまでは頑張る決意だ。

パリに着いてからは、マンションの最上階に住み始めるんだけど、いきなり受け入れ担当の男性に口説かれるという事案に出くわし、この先のパリ生活に一抹の不安を残すことになる。ボーイフレンドと遠距離恋愛 vs. 気のある素振り(flirty)なパリっ子ハンサムガイという構図。この先エミリーの恋愛関係がどうなるのか、視聴者的には気になるところ。

と思いきや、問題は恋愛ではなく、仕事にあった。それもすこぶる。なんと、現地の従業員達がエミリーに全く協力的でないのだ。というのも、フランス語はしゃべれないし、エミリーが自分たちより若造、フランスに居るのにアメリカ流を押し付けるということもあって、嫌がらせをして早々にシカゴに逃げ帰ってもらおうと示し合わせるのだった。

『エミリー、パリへ行く』で、パリの支社で現地社員とミーティングするエミリー
Emily in Paris [Credit: Netflix]

特に現地でのボスとなるフランス人女性シルヴィのエミリーへの扱いは相当ひどいもので、このボスとエミリーの人間関係がどうなるのかがシーズン1を通しての一つの焦点だったりする。視聴者はいつボスがデレるのか期待するんだけどね。

でも、エミリー持ち前の明るさとポジティブさで、現地従業員を一人、また一人と仲間に取り込んでいくエミリー。そして、同じマンション階下に住むシェフのガブリエル、公園で出会った訳あり中国人のミンディという友達も作って、健気に頑張っていくエミリーなのであった。

ところでこのドラマ、基本的には次のサイクルを繰り返すだけだったりする

  • 新しいクライアント(イケメン付き)が現れる
  • エミリー仕事で失敗する
  • Aha! それみたことかと周囲
  • アイデアウーマン振りを発揮し、身近なものを使って難題を解決するエミリー
  • ビジネスもうまくいき、クライアントの男性とイチャイチャ

という感じ。これが3、4回繰り返すとシーズン1の終了あたりになるのだ(笑)

とは言っても、恋愛においての主題はあくまでも階下に住むガブリエルとの関係(シカゴの恋人は単なるjerk(嫌な奴)であることが早々判明する)。相思相愛っぽいんだけど、ガブリエルに彼女がいてうまく行かなくなってしまうんだ。これはシーズン最後に意外な展開が待っている。

なお、恋愛といえば、この主人公エミリーはそっちはかなり奔放だ。ロマンスの街パリということで浮かれているのは分かるけど、正直どうかと思ってしまった。数えてないけど、シーズン1だけで男性3−4人と寝ることになるしねw。そして、映像的にも結構どぎつい描写があるので、家族で見る時は要注意、というか、見ないほうが良いでしょうね(笑)

『エミリー、パリへ行く』の感想

さて、以上が大まかなあらすじだけど、正直ストーリー的にはそこまで面白くなかったかな。でも、何が自分をシーズン1完走させたのかと考えてみると、本作は多分異文化交流ってところで面白いんだと思う。特に舞台がフランスということで、アメリカ文化を歯牙にもかけない感じが至るところで出てくるの。例えば、エミリーと従業員が米仏の恋愛映画のことで議論するシーンがあるんだけど、アメリカ映画はなんでもハッピーエンド。一方、フランス映画は破局で終わる。そこには両文化の人生観の違いが色濃く現れるんだけど、自分的にはそういったものが非常に興味深くためになったんだ。

また、エミリーの境遇に少し感情移入してしまうのもあったかもしれないかな。だって、現地語がしゃべれないのに出向。現地従業員は非協力的。オフィスでは一人ぼっちで肩身の狭い日々。なんか、英語ができない日本の会社員が出向させられるのに重なるよね(笑)

でも、エミリーは最後の方はフランス語をかなりマスターして、現地に溶け込んで行く様子が文字通りエピソードごとに分かったりするので、そこは良かった。というか、やはり出向前にフランス語ある程度勉強すべきだったと思う(笑)

なお、この海外ドラマでは、ソーシャルメディアが一つのキーワードでもあったりする。特に、エミリーのインスタは、パリに着いた直後、emilyinparisとアカウント名を変更したときにはフォロワー数は二桁しかいなかったのに、フランスの日常生活をアップしてくにつれ、日増しにフォロワーが増大していくのが面白かった。見る時は、その数字の増加具合もチェックすると良いと思う。

『エミリー、パリへ行く』で、SNSに上げる写真を撮るエミリー
Emily in Paris [Credit: Netflix]

最後にこのドラマの問題点。シーズン1最後にシーズン2に繋がるような終わり方をしています。エミリーの出向期間は1年なので、まだまだエミリーの冒険は始まったばかしということだと思うけど、ある程度ストーリーの展開の仕方を変えないと、この先かなり厳しいと思う。シーズン1中盤ですでに自分の中ではマンネリ感が出てきてたし。

それから、この邦題『エミリー、パリへ行く』もなんか腑に落ちないな。明らかにエミリーのインスタアカウント名から取ってるんだから、普通に「パリのエミリー」で良かったと思うんだけどね。いわゆる「マーケティング」戦略で『エミリー、パリへ行く』にしたんだとは思うんだけどさ。それこそ、エミリーに相談したほうが良かったんじゃないの?と思ってしまった(笑)

ということで、本作は現時点IMDbで☆7.1であることからも分かる通り、平均以上はある作品。エミリーの性格とステレオタイプなフランス流いじめしごきが我慢できるなら、見てもいいかもね。海外出向で嫌な思い出がある人は止めたほうが良いかもですが(笑)

それでは、また〜