タール羽の刑(Tar and Feather)とは?

海外ドラマを見ていると、本当にどうでもいい語彙が身についていくんですけど、今回はそんな中の一つ「tar and feather」を紹介です。

これは簡単に言えば、昔あった刑罰・拷問の一つ。日本でいうところの市中引き回しの上打ち首獄門とかそんな感じ。今は行われてないけど、昔はあったってやつ。

と言っても、「Tar and Feather」は死刑ではなく、tar(タール)を対象者の体に塗りつけ、そこに羽をまぶすというもの。日本の天ぷら的な感じかな。

タールと聞けば熱々ドロドロの黒いアスファルト的なのを思い浮かべますが、当時は松根タール(pine tar)と言って、最高でも60度くらいなので、再起不能になるほどの大やけどってわけでもなかったようです。辱めるって目的が大。だからか、tarには動詞で「汚名を着せる」の意味があったりします。関連していることが窺えますね。

どうやってこんなボキャブラリを覚えたのかもう忘れましたが、最初は意味が全く理解出てきなかったことは確かです。だって、tar(タール)とfeather(羽)ですからね 。この2つの単語の意味を知っていても、この組み合わせで全く別の意味が出てくるなんて思いもよらなかった(笑) でも、数度出てきて気になって調べたら刑罰の一種と分かったんです。

ちなみに、こういう単語を調べる時は、画像検索すると面白かったりします。実際、「Tar and Feather」でグーグル画像検索すると、羊みたいな人の絵が出てきたりします。楽しみは奪いたくないので、気になる方は検索してみるといいでしょう。

なお、「タール羽の刑」を海外ドラマで出てきて覚えたとは言いましたが、実際はそんなに出てきません。なので、冒頭どうでもいいボキャブラリと言ったんです。しかし、何度か出てくると、この奇妙な単語の組み合わせゆえ、人は調べたくなるんですよね(笑)

『アンという名の少女』でのタール羽の刑

実際の登場場面としては、『アンという名の少女』がありました。学校でアンの同級生がtar and featherすべきと主張してます。初見で分かる人はいませんね。

女子生徒: They should be tarred and feathered.
『アンという名の少女』で、学校で女子生徒がtarred and featheredにすべきと主張
Anne with an E [Credit: CBC Television]

『ギルモア・ガールズ』でのタール羽の刑

『ギルモア・ガールズ』だと、町内会で自分の甥っ子の振る舞いを町民から責められたルークが、会場に居る左半分が「タール」を用意して、右半分のグループが「羽」を用意するのかと、あたかも人々が甥っ子のことを「tar and feather」するかのように言います。このセリフなんか「tar and feather」の意味を知ってないと全く理解できませんね(笑)

ルーク: So this half gets the tar, and the other gets the feathers?
『ギルモア・ガールズ』で、ルークはジェシーを非難するスターズホロー市民に抗議する
Gilmore Girls [Credit: The WB]

最後に

ということで、今回は「tar and feather(タール羽の刑)」という知っても一つも得しないボキャブラリでした。

でも、自分は思うんですよね。こんなの英語テストには絶対出ないけど、究極的にはこういった積み重ねが勉強なんじゃないかって。自分の知識欲の赴くところに従うことなんじゃないかって。そのために、いつまでも好奇心を持ち続けたいものですね。それでは〜