「This is Not a Drill」の意味

drill」には以前You know the drillというフレーズで紹介したように訓練の意味があります。小学生の時にやらされた練習帳のドリルと同じですね。

だから、今回紹介するフレーズ「This is not a drill」は「これは訓練ではない」という意味ですね。使われるときは、訓練してたことが実際リアルで起こってしまった時です。

this is not a drill

実際の緊急時の対応と単なる練習を区別するために使われる。

Used to distinguish emergency procedures from those which are just rehearsed.

例えば、学校が火事になったとして

火災発生、火災発生

This is not a drill

繰り返す、This is not a drill

とか全校放送するのが典型的な使われ方。

もちろん、実際訓練していなくても、このフレーズを言うことで状況が深刻であることを表すことも出来ます。

this is not a drill

(話し言葉、しばしば面白おかしく、意味を拡張して)発表するときや事実に注意を向ける際に使われる。

(informal, often humorous, by extension) Used to make an announcement or draw attention to a fact.

海外ドラマでの「This is Not a Drill」

以下、海外ドラマで使われるパターンを見てみましょう。

『フレンズ』の例

次の『フレンズ』では、モニカが結婚式に神父が現れないのを「this is not a drill」で言ってます。当然、神父が現れない訓練なんて事前にしてませんが、冗談ではないと言ってるんですね。それは続くフレーズWe have a situationからも分かります。

モニカ: Level one alert! I repeat, level one, this is not a drill! We have a situation.
『フレンズ』で、
Friends [Credit: NBC]

『HOMELAND』の例

『HOMELAND』ではCIAのサーバに何者かが侵入したようです。全ての書類をincineration(焼却)とはなかなかの処置ですね。最近、Solarwindsというサーバ管理アプリ会社のOrion製品が脆弱性を突かれて、大変なことになってました。アメリカ政府がその製品を使っていたので、情報が外部にだだ漏れだった。もしかしたら、『HOMELAND』のように実際incinerationの指示があったのかもしれませんね(笑)

CIA長官: We have a possible breach. Prep all classified documents and ciphers for immediate incineration, and get ready to crash your hard drives. This is not a drill.
『HOMELAND』で、CIAのサーバーにハッカーが侵入する
Homeland [Credit: Showtime]

『ヒルダの冒険』の例

最後の『ヒルダの冒険』からは、ヒルダの書いたエッセイが優秀で表彰状を受ける場面。なかなか信じない母親に、ここでは面白おかしく「This is not a drill」と言う女性隊員です。つまり、訓練ではなく本当だと言うわけです。

女性隊員: This is not a drill, ma’am. She is the official winner.
『ヒルダの冒険』で、ヒルダのエッセイが表彰される
Hilda [Credit: Netflix]

最後に

ということで、今回はフレーズ「This is not a drill(これは訓練ではない)」を見てみました。

訓練というのは通常退屈でつまらないものですが、実際事が起きてしまった時のことを考えるとその悪影響は計り知れないので、やはり訓練であることに感謝する必要があるのかなと感じますね。次の避難訓練は絶対真面目にやろう・・・(笑) それでは〜