「プレス」でマスコミ?

先日、なんでテレビ・新聞などの報道機関(マスコミ)を「プレス」というのだろうと疑問に思い調べてみました。

だって、プレスってpressですよ。押す。圧力のプレッシャー。

合理的な説明は、ある意味、報道機関が圧力団体(?!)ってことくらいしか思い浮かびません(笑) 記事に取り上げるかどうかかで圧を掛けられるんです。後は、奇妙な和製英語の可能性?

「Press」の語源

そこでWikipediaを紐解くと、語源が載ってますね:

News media / Etymology

The term press comes from the printing press of Johannes Gutenberg in the sixteenth century and which, from the eighteenth century, was used to print newspapers, then the only existing journalistic vehicles. From the middle of the 20th century onwards, newspapers also began to be broadcast (radio news and television news). The advent of the World Wide Web brought with it online newspapers, which then expanded to include online news videos and online streaming news in the 2010s. The use of the term “press”, however, was maintained.

「プレス」は16世紀の新聞を印刷するのに使われたグーテンベルクの印刷機から由来する。新聞は当時の唯一の報道媒体である。20世紀中頃から新聞はラジオやテレビニュースで報道され始めた。インターネットの出現はオンラインの新聞を生み出し、2010年代にオンラインビデオやストリーミングのニュースにまで発展。「プレス」という用語の使用は、しかし、継続されている

ということで、印刷機(printing press)から由来しているのでした。当時は活版に墨を塗って紙に押し付けて印刷していたのですね。その押し付ける「press」から来ていたのです。

良かった、圧力団体じゃなくて(笑)

古い印刷機
Image by Mari77 from Pixabay

海外ドラマの『アンという名の少女』にも、そんな印刷機で新聞を発行するシーンがありました。

『アンという名の少女』で、新聞を印刷機で刷る
Anne with an E [Credit: CBC Television]

それじゃあ「メディア」は?

ちなみに、「メディア」と言う呼称についても、同じWikipediaに由来が載ってました。たしかに、メディアって、Blu-rayとかもそのように呼びますよね。

DVDメディア(円盤)
Image by Republica from Pixabay

News media / Etymology

A “medium” (plural “media”) is a carrier of something. Common things carried by media include information, art, or physical objects. A medium may provide transmission or storage of information or both. The industries which produce news and entertainment content for the mass media are often called “the media” (in much the same way the newspaper industry is called “the press”). In the late 20th century it became commonplace for this usage to be construed as singular (“The media is…") rather than as the traditional plural.

「medium」(複数形は「media」)とは、何かを運ぶもの。「media」によって運ばれる一般的なものとしては、情報、芸術や物理的な物が含まれる。「medium」は伝達と保存、あるいは両方を提供する。ニュースやエンタメコンテントを広範囲の「media」向けに創出する産業はしばしば「メディア」と呼ばれる(新聞産業が「プレス」と呼ばれるのと同じように)。20世紀後半に、「media」は伝統的な複数形ではなく単数として解釈されるのが普通になった(The media is…のように)

ということで、情報を伝達したり保存したりするものをmedium(複数形はmedia)と呼ぶのですね。そっか、それでDVD円盤がメディアと呼ばれるのか(笑) だから、テレビもラジオも情報を伝達する意味でmediumなんですね。そして、そのmedium向けにニュースやエンタメ等流すコンテンツを作り出す産業が「メディア」ってこと。

最後に

今回調べてて気付いたのは、言語は日々変わるって言われるけど、我々の社会・生活・技術も日々変ってるってこと。そして、それが巡り巡って我々と言語の関係に影響を与えているんだね。

だって、グーテンベルクの時代は、毎日印刷機(printing press)回しているのは新聞屋くらいしかいなかった。だから、pressで新聞を意味するのは自然だった。そして時代が移り、新聞産業は衰退し、代わりにインターネットが出てきた。新しい時代になっても、しかし、「プレス」は昔の新聞の役目を担うものを引き続き指し続ける。printing pressとは既に直接の関係はなくなってるのにね。だから、今を生きる我々が「プレス」の意味に疑問を持つのも当然なんだよね。

こういったことは、英語を勉強してるといろんなところで遭遇する。例えば、pull overで車を路肩に止めることを意味するけど、これは手綱を引いて(pull)馬を止めるところから来ているわけ。もう既に馬に乗ってないのに、我々は未だに動詞pullを使うんだ(笑)

こういったところが言語勉強の私が大好きなところなんですよ。rabbit holeにいつもハマってしまう(笑) それでは〜