"I Hope"と"I'm Hoping"どっちが丁寧? 進行形の意味とは?
広告
I’m Hoping: 進行形は未確定、丁寧さに繋がる
今回は先日ツイッターで出した下記問題に関しての記事。
英語の問題。AとB、どっちがより丁寧か? pic.twitter.com/YUv0clPbSZ
— insanely serendipitous (@drama_eigo) February 6, 2021
出典は『Practical English Usage Diagnostic Tests』という文法の問題集から。
この解答は「B」なんです。進行形にすると「hope」がまだ進行中で確定してないから、直接的に響かない。だから、より丁寧に響くという説明でした。
自分は海外ドラマ1万エピソード(正確には1.1万w)で英語を鍛えたと言っても過言でないのですけど、この「進行形で丁寧になる」って感覚がまだ身についてないんですよね。理屈では分かるんですよ。まだ進行中で「望みたいなー」って状態。100%望んでないから、頼まれたほうだって断りやすいわけじゃないですか。
でも、自分はこういうの理屈では覚えたくないのです。感覚的に覚えたいんですね。その方がかなり融通が利くので。
海外ドラマの「I’m hoping」
そこで、海外ドラマで「I’m hoping」がどう出てくるか調べてみました。実はこれがなかなか面白かったんです。
『HOMELAND』の「I’m hoping」
キャリーが変装して敵の手から逃げ回ってる最中で、CIA元同僚に「助けて」と無理なお願いをするのが次の場面。進行形なので「望みたい」ってことだけど、言葉の丁寧さとは裏腹に、表情からは必死さが読み取れますね(笑)
『ブレイキング・バッド』の「I was hoping」
『ブレイキング・バッド』では、ジェシーの居場所を知りたいウォルターが彼の恋人の元を訪れるシーン。知り合いでもないのに突然の訪問となったウォルターは「I was hoping that I could have a moment」と「進行形のhoping」+「過去形」にしています。なるほど、全くの赤の他人の家に押し掛けて(barge in)話をしたいんだから、「hope」だと直接的過ぎますね。そして、過去形にすることで今は思ってない感を出し、更に丁寧になってます。
『ビッグバン★セオリー』の「I was kind of hoping」
休暇にエイミーの研究室を手伝うシェルドンですが、ヘマをしでかしてしまいます。そこで再度お願いに来たのが次の場面。「進行形」+「過去形」+「kind of」とすることで、単なる「hope」から更に遠くなっているのが分かります。
『クィア・アイ』で「I’m hoping」が多用される理由
さて、字幕を「I’m hoping」で検索してたら面白いことを発見。なんと、リアリティ番組の『クィア・アイ』でよく出てくることが判明したんです。でもその理由を考えたら、これが非常に簡単。ファブ5のメンバーは相手の意思をいつも尊重しているんですね。服装、ヘアスタイル、料理、家具。個人個人でテイストが違うものばかり。そこを「I hope」だと、少し強制性が出てしまう。それを回避するための「I’m hoping」なのでした。なるほど、『クィア・アイ』は自分の好きな番組なので、彼らのこの気持ちが痛いほど理解できますね。
マットレスの選択でも「I’m hoping」
洋服の選択でも「I’m hoping」
最後に
今回は「I hope」と「I'm hoping」どっちが丁寧?を感覚的に理解したいと思い、「I’m hoping」が使われている場面を海外番組の中から集めてみました。そして、自分の好きな『クィア・アイ』で使われている理由を考えてみて、なんとなくそのニュアンスをつかめたと思います。
ということは、美容院で客の髪型を決める時に「I hope」より「I’m hoping」の方がその感情が芽生えつつあるから丁寧な響きなんですね。って、冒頭のクイズの解答を繰り返しているだけですけど(笑) でも、ぶっちゃけ、無味乾燥な教科書の解説より、ファブ5という実践がある今現在のほうが、この感覚がよりはっきり理解できるんですよ。
ちなみに、海外番組字幕上は「I hope」の方が圧倒的に登場頻度は大きいです。実際、『クィア・アイ』でも「I hope」だって出てきます。ただ、「I’m hoping」の割合が他の番組より突出して高かったんですね。
いずれにしても、同じ解説内容でも、感情移入したキャラクターが使ってる場面を見ると、その気持ちなんかがよく分かるんですよね。だから、海外ドラマ視聴で英語勉強をこのブログではオススメしてるんです。
これは、もちろん、「I’m hoping」ですけどね(笑) それでは、また〜
hopeを使った別のイディオム↓
広告