「Out of the Blue」と「Out of Nowhere」の登場頻度調査
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Out of the BlueとOut of Nowhere
先日の記事で日本語の「イディオム」について考えたときに、例として「out of the blue」と「out of nowhere」を挙げました。前者がそのままでは意味が通らないので日英両方の意味でイディオムで、後者はイディオムだけどidiomではないという結論。
ところで、このブログでは、この2つの表現はまだ紹介してなかったので、今回ある調査も兼ねて取り上げたいと思います。それは、海外ドラマで
どちらの出現頻度が多いか?
です(笑)
私の体感的には「out of nowhere」が圧倒的に多い気がしますが、果たしてどうなるか?
Out of the Blueの語源
と、その前に、正真正銘イディオムの「out of the blue」の意味と語源について軽く触れておきましょう。
以下のWiktionaryに、そのまんま載ってますね:
out of the blue
語源
「out of the clear blue sky(晴れた青空から)」の短縮形。突然の予期しないイベントを空から予期しないものが落ちてくることに例えている。
Etymology
Short for out of the clear blue sky, likening a sudden and unexpected event to something unexpectedly falling out of the sky.
このイディオムを聞く度に、自分は『天空の城ラピュタ』を思い出すんですよね。冒頭のシータが落ちてくる場面。ここのシーンが夜じゃなく青空なら、まさに「out of the clear blue sky」なので、日本人にとって覚えやすいのに、って。本当に残念。
他にも、空が晴れてラピュタが現れたシーンも「out of the blue」の候補かな。だって、地上の人にしてみれば、いきなりあんなのが空に現れるんですからね(笑)
Out of the Blueの海外ドラマでの例
なお、海外ドラマでは「out of the clear blue sky」で出てくることは稀で、基本「out of the blue」で登場します:
『HOMELAND』では、キャリーがアブ・ナジールの名前を突然出したことに疑問を持つCIA長官。
『ブレイキング・バッド』では、レーザータグビジネスをウォルターが突然始める必然性がないことを述べるスカイラー。
Out of Nowhereの海外ドラマでの例
ついでに、「out of nowhere」の例も紹介。
『フレンズ』では、気付いたら突然ロスが乗っかってきたと、ロスとよりを戻した経緯を説明するレイチェル。
『ベター・コール・ソウル』では、彼が突然飛び出てきたと轢いた状況を説明するソウル。
「Out of the Blue」と「Out of Nowhere」の登場頻度
それでは、待ちに待った(?!)頻度調査の発表。約1万件の字幕ファイルを検索した結果は??
Ta-da~(じゃじゃーん)
表現 | ポイント |
---|---|
Out of Nowhere | 290 |
Out of the Blue | 177 |
Out of the Clear Blue Sky | 4 |
なんと、out of nowhereがトップという事前の予想通りの結果になりました。ただし、そこまで差はないですね。5倍くらい差がついていると思っていたので。
ということで、片方しか知らない人は、もう片方の表現も覚えてみてください。海外ドラマでは、out of nowhereで登場しますので(笑) うまく落ちたところで、それでは〜
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