『シーラとプリンセス戦士』でキャトラが剣を壁に当て登場

福原かれんが声優で出てるので暇な時に見続けているアニメ『シーラとプリンセス戦士』に面白いシーンがありました。キャトラが壁に対して剣を当てながら登場するシーン:

『シーラとプリンセス戦士』で、キャトラが壁に対して剣を引きずりながら登場
She-Ra and the Princesses of Power [Credit: Netflix]

これ見た瞬間、「悪役あるある」だなって感じたんですよ。だって悪役って登場する時、剣とか武器とか引きずってる事多いですからね(笑) 火花が散るのも典型的ですね。

通常、地面や壁に対して引きずるパターンが多いでしょうか。探せば天井もあるかもしれません(笑)

海外ドラマでの武器を引きずるシーン

ブレイキング・バッド

上記シーンを見た瞬間思い出したのが『ブレイキング・バッド』のメキシコからやってきた暗殺者兄弟です。ハンクを殺そうと銃を構えますが・・・

『ブレイキング・バッド』で、ハンクに銃を向ける暗殺者
Breaking Bad [Credit: AMC]

簡単に殺しては惜しいとばかり、武器を斧に交換します。この悪役の考え直しで、今まで何人の正義の味方の命が救われてきたのでしょうか?(笑)

『ブレイキング・バッド』で、斧でハンクを殺そうとする暗殺者
Breaking Bad [Credit: AMC]

そして、斧を引きずってハンクの元まで。この時の斧と地面の接触による不協和音が視聴者の緊張を余計に高めるのです。

『ブレイキング・バッド』で、双子の暗殺者が斧を引きずる
Breaking Bad [Credit: AMC]

ウォーキング・デッド

『ウォーキング・デッド』では建物の中に逃げ込んだアンドレアを追いかけるガバナーがこれを実践していました。スコップを手にすると、フェンスに当てて引きずり音を立てます。アンドレアの恐怖感増強とゾンビを呼ぶという一石二鳥の作戦。

『ウォーキング・デッド』で、アンドレアを追いかけるガバナー
The Walking Dead [Credit: AMC]

テレビゲームでの武器を引きずるシーン

なお、この武器を引きずるお約束はテレビゲームで非常によく使われているみたいです。

アサシンクリード

例えば、『アサシンクリード』では敵キャラ登場シーンで。なるほど、現実世界では都合よく火花を散らしたりが難しいので、ゲームやアニメで頻出なのかもしれませんね。

Assassin's Creed: Brotherhood, Piramide Cestia
Assassin's Creed [Credit: Ubisoft]

TV Tropesの記事「Sword Drag」

なお、このお約束に関してはTV Tropesで取り上げられていますね。一部訳出:

Sword Drag

A character that carries a sword will, at some point, drag the tip of the blade across a floor or wall. This is usually done to intimidate or to catch the attention of another character, or simply to invoke the coolness factor, but rarely does it have any practical application. It can also be associated with an Ax-Crazy character or a Villainous Breakdown, because if someone holding a sword goes into a Primal Stance or becomes Limp and Livid, they tend to forget they’re holding it and just let it drag.

剣を持つキャラは、ある時点で、刃の先を地面や壁に対して引きずるだろう。通常これは、相手を怖がらせるためか、他のキャラの注目を集めるため、あるいは単にクールに見せるため行われる。しかし、この行為に実用上の応用は滅多に無いのだが。そしてまた、斧キチガイキャラや悪役がイカれることに関連付けられる。なぜなら、剣を持ってる人物が原始的な精神状態になったり怒り狂ったりすると、彼は剣を持っていることを忘れ、引きずるに任せるからだ。

ということで、結局、怖がらせるためかクールに見せるためというのがコンセンサスのようですね。

そういう意味では、『ウォーキング・デッド』のゾンビ召喚という実用的な応用例があるのはかなり珍しいのかもしれません。

この他にも、前述した引きずることによる出る不協和音がサスペンス効果を更に高める、引きずることによりイタズラ好きさ(playfullness)を視聴者に見せて悪役の残忍さをより浮かび上がらせる、などもありそうです。

なお、上記記事の最後は、

Sword Drag

Naturally, this would be a terrible maneuver to use in real life as it would wear down any good sword, slow down the wielder, and telegraph the coming attack obviously.

当然ながら、現実世界でこれを行うのは愚かな行為だろう。というのも、どんな良い剣でも刃こぼれするし、剣を持つ者の歩きを遅くさせる。そして、こちらが向かっていることを相手に明々白々に知らせるのだから。

とあって、このお約束はフィクションの世界だけの話ですね。

最後に

今回は物語の中で「悪役が剣や武器を引きずる」お約束を見てみました。そこには現実世界での利点は一つもないものの、相手を怖がらせたりクールに見せるという、悪役キャラの割と小さい個人的欲望を満足させるために使われているギミックなのでした。

もし皆さんが、小学生が木の棒を片手に壁にこすりながら下校しているのを見たのなら、あなたは未来の悪役誕生の瞬間を目撃しているのかもしれませんよ(笑) それでは〜


鼻血のお約束↓