「Trope」の意味

このブログでは、英語だけでなく海外ドラマの様々なネタも紹介しているんですけど、驚くことに大体がTV Tropesに書いてあるんですよね。

私がこのTV Tropesのサイトの存在に気づいたのが約5年前。最初にやったのがもちろん「trope」の意味を調べることでした(笑) だって、意味分かりませんからね。

すると、日本語の辞書には「言葉のあや、比喩」としか載ってないんですよ。これでは意味が通じません。

そこで、英英辞典を引くと・・・

trope

(art, literature) Something recurring across a genre or type of art or literature, such as the ‘mad scientist’ of horror movies or the use of the phrase ‘once upon a time’ as an introduction to fairy tales; a motif.

(芸術、文学)芸術や文学のジャンル全体で繰り返し現れるもの、ホラー映画の「マッドサイエンティスト」やおとぎ話での導入時に使われる「昔々」といったような、モチーフ

とあって納得。それ以来、私はtropeを「お約束」と訳すことにしました。だから、TV Tropesはテレビのお約束を集めたサイトなんですね。

海外ドラマでの「Trope」

ただ、この「trope」って語彙は海外ドラマにはあまり出てこないんです。多分、メタな発言になってしまうからだと思いますけど。一応、見つけたいくつかのシーンをピックアップしてみます。

偶然男女の視線が合ってそのままキス

場面は『コミ・カレ!!』のアベッドと女性が同時に顔を上げて視線があってしまったところ。女性がしばらくの沈黙の後、映画ならキスする場面とtropeを出すと、アベッドはsitcom tropeしてるからキスは場違い(out of place)とメタな発言をします(笑) 男女が何かの拍子で見つめ合ってキスするのはラブコメ等の典型的なお約束ですね。

女性: If this were a movie, this would be the part where we kiss.
アベッド: You’re right. Except we’re doing a sitcom trope, so it’d be totally out of place.
『コミ・カレ!!』で、アベッドは女性と見つめ合う
Community [Credit: NBC]

トラブルに見舞われると夢の中でアドバイス

以前紹介した『クレイジー・エックス・ガールフレンド』の曲ベストで佳作に入った『Dream Ghost』でも、このtropeが使われていますね。

お約束の内容は、物語で主人公がトラブルに見舞われると、夢の中等で潜在意識が既に知っているアドバイスを送るというもの。

You know the trope? In story-telling it’s a norm.

When a person’s in trouble a manifestation of their subconscious appears in the form of a…Dream Ghost!

Giving advice you kind of already knew.

お約束を知ってるでしょ? 物語るときの定番よ

困った時に潜在意識がとある形で具現化するの、ドリームゴーストとして!

あなたがある程度既に知っているアドバイスをするの

Dream Ghost / Crazy Ex-Girlfriend

このお約束の典型例は『ビッグバン★セオリー』にありました。シェルドンが彼女エイミーとの関係でトラブルに見舞われると、夢の中でアーサーがジェダイの格好をして現れてアドバイスを送るというもの。

『ビッグバン★セオリー』で、シェルドンの元にアーサーがジェダイとなって現れる
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

邪悪な継母

最後は邪悪な継母のお約束。ヘンゼルとグレーテルなんかの童話で有名ですね。

アニメの『魔法が解けて』で、継母のウーナに助けられてビーンが逃げる場面。「邪悪と思っていた継母が無害だった」とビーンが言うと、「邪悪な継母のお約束は問題が多い」とウーナが返します(笑)

ビーン: The stepmother I thought was evil is harmless.
ウーナ: Oh, yes, evil stepmother trope is very problematic.
『魔法が解けて』で、ビーンとウーナが逃げる
Disenchantment [Credit: Netflix]

TV Tropesでの「Trope」の説明

ところで、Urban Dictionaryで「Urban Dictionary」を調べたように、TV Tropesで「Trope」を調べてみましょう(笑)

Trope

You’ve seen this somewhere before…

君はこれをどこかで見たことあるかもしれない・・・

Merriam-Webster gives a definition of “trope” as a “figure of speech.” In storytelling, a trope is just that — a conceptual figure of speech, a storytelling shorthand for a concept that the audience will recognize and understand instantly.

Merriam-Websterは「trope」を「比喩」として定義している。ストーリーテリングでは、「trope」は概念的な比喩で、聴衆が即座に認識し理解する概念のための簡潔表現である

(中略)

On This Very Wiki, “trope” has the even more general meaning of a pattern in storytelling, not only within the media works themselves, but also in related aspects such as the behind-the-scenes aspects of creation, the technical features of a medium, and the fan experience.

このWikiでは、「trope」はもっと一般的な物語内のパターンを意味する、作品の中だけにとどまらず、制作の裏側やファンの楽しみ方といったような関連する側面も含める。

ということで、物語を語る上で、聴衆が出てきた瞬間「あれのことね、見たこと聞いたことある」と瞬時に認識できることを「trope」と捉えていますね。

最後に

今回はこのサイトで何回も出てきているのに全く説明していなかった「trope」についてでした。意味は日本語では「お約束」で良いかと思います。

なお、このブログのTropeタグをたどれば、今まで紹介してきたお約束を見ることが出来ますよ。それでは〜


海賊とオウムのお約束↓