日本語「蟻地獄」の意味とは?

蟻地獄はすり鉢状の砂穴を掘ってハマった蟻を捕食する虫です。辞書によるとウスバカゲロウの幼虫なんだとか。

また日本語では、その穴にハマった蟻のイメージから、比喩的に一度ハマったら抜けられない状況を言うのにも「蟻地獄」は使われますね:

ありじごく

抜け出すことの困難な悪状況のたとえにもいう。「―に落ちる」
スーパー大辞林

英語「Quicksand」の意味とは?

さて、最近気づいたんですけど、この日本語での「蟻地獄」の状況を、英語では「quicksand」で言うんですよ。

「quicksand」の元々の意味は「流砂」

quicksand

流砂 [補] 液状化した土砂
英辞郎

そこから転じて、日本語「蟻地獄」と同じ意味が出るのですね:

quicksand

a bad or dangerous situation from which it is hard to escape

逃れることが困難な悪い危険な状況

New Oxford American Dictionary

日本語「蟻地獄」と英語「quicksand」。言語は違えど、どちらも崩れやすくハマったら最後な砂にヒントを得て「困難な状況」を喩えているのが面白いですね。

まあ、英語の「quicksand」は実際人間がハマってしまうのに対し、日本語の「蟻地獄」は人間自身はハマれず、蟻の気持ちに感情移入して考えている点が違うでしょうか。

流砂
Photo by Luca Annoni on Unsplash

『スーパーガール』での「Quicksand」

なお、海外ドラマでの「quicksand」の使用例を探していたら、『スーパーガール』の次の場面を見つけました:

悪役: Oh, you’re drowning in quicksand, by the way. The more you struggle, the deeper you sink.

Supergirl

「お前は流砂(quicksand)で溺れている」としてから、「もがけばもがくほど深く沈んでいくのだ」と悪役が言い放ちます。ムワッハッハの高笑いがふさわしい感じ。まさに「蟻地獄」な状況ですね。

なお、このシーンを実際見てみたら、本当に流砂にハマってるスーパーガールなのでした(笑) 比喩じゃないんかい!

『スーパーガール』で、スーパーガールは流砂にハマる
Supergirl [Credit: CBS]

最後に

今回は日本語の「蟻地獄」と英語の「quicksand」の対応が興味深かったので紹介させていただきました。同じアイデアに基づいているのが素敵です。

なお「quicksand」に関しては「build on quicksand」というイディオムも比較的よく登場してました。こちらも日本語なら「砂上の楼閣」なので、「砂」を使った同じアイデアですね。それでは〜