『ALONE ~孤独のサバイバー~』に出てきた「Tap Out」

何気なく見出したリアリティ番組『ALONE ~孤独のサバイバー~』は、未開の大自然に参加者10人を置き去りにして(互いに干渉できない位の距離を取り「alone」になるようにする)、最後まで生き延びた者が大金(5千万円!)をゲットするという単純明快なルールの番組。でも、これが他の番組と異なる点はスタッフすら居ないこと。原生林の奥地でカメラ片手に生き延びなくてはならないの。

そして日が経つにつれ、一人また一人と脱落者が出ていく。故郷の家族が恋しくなったり、熊の恐怖に耐えられなかったり、食料が尽き精神的に参ったりしてね。

そんな時、この番組では非常に面白い用語を使うんだよね。それが表題の「tap out」。

I’m tapping out. I’m done.
『ALONE ~孤独のサバイバー~』で、参加者がタップアウトする
Alone [Credit: History]

上記シーンでは、直後に「I’m done」と精神的にもゲームから気持ちが切れてしまている。だから、ここの「tap out」は「脱落する、諦める」と言った意味なのが分かるんだけど、「tap out」に何故そのような意味が出るのかが結構不思議なんですよね。

ちなみに、この番組のWikipediaでもわざわざ「tapping out」の説明がされているので、この番組独自の言い回しかもしれません。

Alone (TV series)

Contestants who wish to withdraw from the competition for any reason (referred to as “tapping out") may signal a rescue crew using a provided satellite telephone.

何らかの理由で競技から退場すること(「tapping out」と言われる)を願う参加者は渡された衛星電話で救助部隊に連絡することができる

「Tap」の持つ意味

正解に入る前に、動詞「tap」の持ついろいろな意味を考えてみると・・・

軽く叩くの「Tap」

まず、tapには「軽く叩く」の意味がありますよね。これはタップダンスのtapで有名。あれは床をコツコツ叩きながら踊っているからタップダンス。

水道水の「Tap Water」

次に、蛇口をひねると出てくる「水道水」を英語では「tap water」と言いますが、これも競技から退場するのには関係なさそう。

盗聴の「Tap」

最後に、tapには「盗聴する」意味もありますよね。しかし、これもリアリティ番組のゲームから降りることとはニュアンスがかけ離れています。

「Tap Out」の語源とは?

そこで正解なのですが・・・。実は「叩く」のtapから来ているのでした。でもご安心を。これを連想できる人は殆ど居ないはずですから。

なんと、柔道、プロレス、マーシャルアーツ等で、関節を決められてギブアップする時に相手の体を素早く数回叩きますが、実はあれから来ているのです(笑)

tap out

(intransitive, combat sports) To submit to an opponent by tapping one’s hand repeatedly either on the arena or the opponent’s body.

(自動詞、格闘技用語)床や相手の体を手で繰り返し叩くことにより相手に降参する

マーシャルアーツで寝技に降参する
Photo by Nathan Dumlao on Unsplash

そこから転じて、リアリティ番組『ALONE ~孤独のサバイバー~』でも、競技から降参する際に「tap out」を使っているのでした。なかなか興味深いのではないでしょうか。

なお、「tap」だけでも降参を意味できますね:

tap

(combat sports) To submit to an opponent by tapping one’s hand repeatedly.

最後に

今回は語源を聞いたら納得の『ALONE ~孤独のサバイバー~』で頻繁に使われる「tap out」の紹介でした。 格闘技で降参する時に相手の体を叩くことから来ているのでした。

こういった番組独自の用語は覚えてもあまり得はしませんが、今回は意外と鉱脈だったので紹介させていただきました。

それでは〜