「Ring a Bell」ベルを発見!

先日なにげに入ったレストランで、席に置いてあるお店の人を呼ぶベルが面白く、思わずツイートしてしまいました:

もちろん、ここでは「ベルを鳴らせ」と文字通り言ってるだけなのですが、英語の「ring a bell」はイディオムで面白い意味があるのです。

イディオム「Ring a Bell」の意味

Wiktionaryによれば・・・

ring a bell

  1. (日常会話、イディオム的)少なくても漠然と見覚えがある。
  2. (日常会話、イディオム的)以前忘れていた記憶を呼び起こす。
  1. (informal, idiomatic) To seem at least vaguely familiar.
  2. (informal, idiomatic) To spark a previously forgotten memory.

と、記憶を呼び起こす際に使われるのですね。あたかも、その記憶が戻る瞬間、頭の中でベルが鳴るかのように。

海外ドラマでの「Ring a Bell」

以下、いくつかの「ring a bell」が登場する海外ドラマのシーンをピックアップしてみます。

フレンズ

チャンドラー: Stalin.
ジョーイ: Do I know that name? That sounds familiar.
チャンドラー: Well, it does not ring a bell with me.
『フレンズ』で、チャンドラーとジョーイ
Friends [Credit: NBC]

ジョーイはスターリンという名前に聞き覚えがあるようです。しかし、チャンドラーは「it does not ring a bell」で、自分は聞き覚えがないと返します。つまり、スターリンという名前を聞いても頭の中のベルは鳴らなかったのですね。

刑事コロンボ

コロンボ: there’s this capital letter “K” on the note.
Does that ring a bell, ma’am?
『刑事コロンボ』でコロンボ
Columbo [Credit: NBC]

よく考えてみれば、イディオム「ring a bell」は刑事ドラマでよく登場するんですね。というのも、「この名前に聞き覚えはあるか?」「現場に落ちていたハンカチに見覚えは?」「4012と言う数字に心当たりは?」というように、聞き込み調査は通常「ring a bell」するか問うことを含むからです(笑) だからコロンボも「大文字Kが書かれたメモに見覚えは?」と聞くのでした。

ブレイキング・バッド

実は、今回の記事を書くキッカケは『ブレイキング・バッド』の以下のシーンを見つけたからです(笑)

ソウル: Tio Salamanca.
ウォルター: Old guy in a wheelchair?
ソウル: Doesn’t talk, rings a bell. I mean, does that ring a bell? The guy actually has to ring a bell.
『ブレイキング・バッド』で、ソウルとウォルター
Breaking Bad [Credit: AMC]

ソウルとウォルターはティオ・サラマンカについて話します。その際、「ring a bell」がイディオムと文字通りの意味の2通りで登場してるんですね(笑)

なお、ヘクター・“ティオ”・サラマンカのベルは次の通り。周囲との意思疎通に使います。

『ブレイキング・バッド』で、トゥコとサラマンカのちんちんおじさん
Breaking Bad [Credit: AMC]

最後に

今回はイディオム「ring a bell」の意味と、実際の海外ドラマでの使用例を見てみました。記憶にあるか、ピンとくるかを意味してるんですね。

なお、冒頭のリアルで目撃した赤い「Ring a Bell」ベルですが、これを「ring a bell」したら店員が席に来てくれただけでした。そりゃそうですよね(笑) それでは〜