「世界の七不思議」の英語訳は「Wonders of the World」

別件で「世界の七不思議」のことを調べていたんですけど、これの英語での名称は「Wonders of the World」なんですね。直訳は「世界のwonder」ってこと。

でもさ、それだと日本語の「不思議」じゃないんじゃね?と個人的に思ったわけです。英単語「wonder」の意味ってどちらかというと「驚異」とかそっち系ですよね。世界の七不思議の1つであるクフ王のピラミッドを見て、その巨大さに昔の人は「すっげーー!」と驚いたんじゃないでしょうか。不思議に思うってよりも・・・。

ギザの大ピラミッド(クフ王のピラミッド)
Image by Marcin Chuć from Pixabay

だから、個人的に日本語の「世界の七不思議」って呼称が次第と不思議に思えてきたのです(笑)

「Wonders of the World」中の「Wonder」

「Wonders of the World」の意味合いについては、Wikipediaが分かりやすいでしょうか:

Wonders of the World

Various lists of the Wonders of the World have been compiled from antiquity to the present day, in order to catalogue the world’s most spectacular natural features and human-built structures.

ローマ・ギリシャ古代から今日まで、様々な「Wonders of the World」のリストが編集された、世界で最も壮大な自然物や人工建造物をカタログ化するため

「古代世界の七不思議」と言う記事にも:

Seven Wonders of the Ancient World

Background

The Greek conquest of much of the western world in the 4th century BC gave Hellenistic travellers access to the civilizations of the Egyptians, Persians, and Babylonians. Impressed and captivated by the landmarks and marvels of the various lands, these travellers began to list what they saw to remember them.

4世紀のギリシャによる西欧世界の大部分の征服のおかげで、ギリシャ人旅行者はエジプト、ペルシャ、バビロン文明に行けるようになった。様々な場所における歴史的建造物や偉業に感動して魅了された彼らは、それらを覚えておくためにリスト化し始めたのだ。

とうことで、やはり世界中の「謎」「不思議」なものベスト7を集めたわけではないんですよ。それらは「すげー」と見る人を驚嘆させるものだったんです。

エジプトのギザの大ピラミッドが奴隷使って数十年掛かって建設されたのは当時の人は当然知っていたはずです。だから「不思議」に思うわけないんです。スカイツリーが建設された時、実際見た人は「超高い」とは思ったかもしれませんが、「不思議」とは思わなかったはずです。だって、建設してるの知ってたし。私の言ってること間違っていないと思うんですけど・・・。

「Wonder」の意味って「不思議に思う」?

すると、日本語訳の「不思議」がどこから来たのかと疑問に思うわけですが、「I wonder」を「私は不思議に思う」と訳すところから来てるのかなと推測しました。

そこで、動詞wonderの意味を見てみると

wonder

  1. (intransitive) To be affected with surprise or admiration; to be struck with astonishment; to be amazed; to marvel; often followed by at.(自動詞)驚きや感嘆に影響を受ける、驚嘆する、しばしばatが後ろに続く
  2. (transitive, intransitive) To ponder; to feel doubt and curiosity; to query in the mind.(他動詞)熟考する、疑いや興味を持つ、心の中で尋ねる

うーん、2の場合、特に「疑いを持つ」場合に「不思議に思う」と訳せる気もするし、なんか違う気もする。

でも、英語の日常会話でよくある「no wonder」文を「不思議でない」と和訳するのは正しそうなんですよね。とすると、やはりwonderは「不思議」なのかな?

No wonder you love Christmas. That sounds amazing.
『ビッグバン★セオリー』で、シェルドン
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

日本語「不思議」の持つ意味とは?

では逆に、日本語の「不思議」からアプローチしたらどうでしょうか? 果たして「Wonders of the World」の「wonder」の意味はあるんでしょうか?

そこで国語辞典を引くと・・・

不思議

  1. 思いはかることのできないこと。どう考えても原因や理由などがわからないこと。また,そのさま。
  2. 思いもかけないこと。とっぴなこと。また,そのさま。
  3. (「不思議を立てる」などの形で)不審に思うこと。怪しく思うこと
  4. 〘仏〙 思いはかることも言葉で言い表すこともできないこと
スーパー大辞林

と、どうも「驚異」の意味合いは日本語の「不思議」には無いようですね。

「世界の七不思議」の「wonder vs. 不思議」まとめ

以上をまとめると、英語の「wonder」を日本語の「不思議」と訳せる場合はあるけど、「Wonders of the World」の場合には残念ながら「不思議」でないってことかな。

ベン図を使えば、両者は重なってる意味はあるけれど「Wonders of the World」の意味の場合には違う点を指しているので、日本語「不思議」はおかしいってところ。

英語「wonder」と日本語「不思議」の意味のベン図
「wonder」と「不思議」の意味のベン図

結論

やはり当初思った通り「Wonders of the World」を「世界の七不思議」と訳すのはかなりおかしい感じですね。

代案は「世界の七驚異」あたりでどうでしょう? うーん、やっぱし変かな?(笑) それでは〜