イディオム「Snake Oil」の意味とその語源とは?
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イディオム「Snake Oil」の意味とは?
「snake oil」とは一体何でしょう? もちろん実際の「蛇の油」ではありません。英語ではイディオムで「いんちき」を意味します:
snake oil
- (イディオム)詐欺の効果のない薬、いんちき薬。
- (イディオム)誇大宣伝の製品、だが疑わしい証明されない品質。
- (idiomatic) A fraudulent, ineffective potion or nostrum; panacea.
- (idiomatic) Any product with exaggerated marketing but questionable or unverifiable quality.
だから、上で出した『SUITS/スーツ』の場面では「石油ビジネスだけじゃなく、胡散臭いビジネスまで手を出していたんだな」と言いたいわけですね。
次の『スーパーガール』では、アメリカンドリームをsnake oilと言う悪役。もちろん、アメリカンドリームなんてインチキと言ってるわけですね(笑)
「Snake Oil」の語源とは?
さて、文字通り訳せば「蛇油」のsnake oilですが、なぜそんな「いんちき」を意味するようになったか、その語源についてはWikipediaの説明が詳しかったです:
Snake oil
「Snake oil」は人を騙すマーケティング、詐欺的な医療、詐欺を表すのに使われる用語だ。同様に、「snake oil salesman」は価値のない詐欺的医療や治療、解決策を提唱する者を表すのに使われる表現だ。
Snake oil is a term used to describe deceptive marketing, health care fraud, or a scam. Similarly, “snake oil salesman” is a common expression used to describe someone who sells, promotes, or is a general proponent of some valueless or fraudulent cure, remedy, or solution.
と、ここまではWiktionaryと同じ説明。記事は続きます。
Snake oil
この用語は多くの種類の生理的な問題を治す万能薬(エリクサー)として「蛇の油」が売られたところから来ている。19世紀アメリカや18世紀のヨーロッパの実業家の多くはミネラルオイル(しばしば、効果があったりなかったりするありふれたハーブ、スパイス、薬、化合物を混ぜ合わせ。しかし、蛇由来の物質は何も含んでいなかった)を蛇の油の塗布薬として宣伝し売った、万能薬としての効能があると主張して。
The term comes from the “snake oil” that used to be sold as a cure-all elixir for many kinds of physiological problems. Many 19th-century United States and 18th-century European entrepreneurs advertised and sold mineral oil (often mixed with various active and inactive household herbs, spices, drugs, and compounds, but containing no snake-derived substances whatsoever) as “snake oil liniment”, making claims about its efficacy as a panacea.
ということで、欧米で、蛇とは関係のない、効能も怪しい塗布薬を「Snake oil」として売っていたのが語源ですね。
日本での「Snake Oil」はガマの油?
さて、このsnake oilを知った時自分が考えたのが「日本では何に当たるんだろう?」でした。そして、油つながりで筑波山に行った時売っていた「ガマの油」がそれに当たるのでは?と推測しました。しかし、日本語「ガマの油」に「いんちき」的な意味合いは無い気がします。
更に、ガマの油の成分に関してもWikipediaによれば:
ガマの油
江戸時代のガマの油
ガマの油の由来は大坂の陣に徳川方として従軍した筑波山・中禅寺の住職であった光誉上人の陣中薬の効果が評判になったというものである。「ガマ」とはガマガエル(ニホンヒキガエル)のことである。主成分は不明であるが、「鏡の前におくとタラリタラリと油を流す」という「ガマの油売り」の口上の一節からみると、ガマガエルの耳後腺および皮膚腺から分泌される蟾酥(せんそ)ともみられる。
筑波山名物のガマの油
戦前、筑波山では「ガマの油」として本物の蟾酥(せんそ)が入っているものも作られていたが戦後になってからは規制のために作られなくなった。
と説明されており、昔はなんと実際のガマガエルの成分「蟾酥」を含んでいたらしいんです。これじゃ英語の「Snake oil」とは全くの別物です(笑)
最後に
今回はイディオム「Snake oil」についてでした。意味は「インチキ」。効能も不明、蛇も関係ないんじゃ詐欺呼ばわりされても仕方がないかな。
なお、カウンターパートの日本語は未だに探せていません。
- 医療関係
- インチキ、詐欺的
- みんなが知っている
- (あれば良し)動物関連
- (あれば良し)油が関係
ものって絶対なんかある気がするんですけどね。まあ、見つけたら追記しましょう。それでは〜
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