「Brainstorm(ブレインストーム)」の奇妙な意味とその語源
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単語「ブレインストーム」を人生で初めて聞いたとき
「ブレインストーム」って単語を最初聞いたのは確か会社のミーティング。内容の説明を受けたけど、矢継ぎ早にアイデアを出すことをブレインストームって言い換えてるだけで、しかも「ブレイン(頭)」と「ストーム(嵐)」の組み合わせにすごい変な感じがしたのを今でも覚えてます。頭の中が嵐ってこと? 意味不明ですね。そんな違和感も、「ブレインストーム」が日本でも定着していく中で、もう既にどっか行ってしまいましたけど。
ちなみに「brainstorm」は海外ドラマでも普通に登場するボキャブラリーですね:
ウォルター: I don’t know. I really don’t.
ソウル: Well, let’s brainstorm.
このように動詞としても、名詞で「ひらめき」という意味でも登場します。
なお、ここのplan Bは代替案の意味。上記場面は、代替案が無いと聞いてブレストしようという流れです。
英単語「Brainstorm」の奇妙な意味とその語源
だから、ポッドキャスト『A Way with Words』を聞いてる時「brainstorm」に別の意味があることを知って驚いてしまいました。
brainstorm
発作、ひきつけ、または同様の異常な脳活動の事例。
A seizure, convulsion, or similar incident of abnormal brain activity.
ほらね、brainstormって昔は脳の異常な活動のことを意味していたんですよ。
ちなみに、この意味での語源は・・・
brainstorm
語源
発作、ひきつけの脳活動の意味でのブレインストームは、頭の中が嵐のようなアイデアから由来
Etymology
In the sense of “seizure, convulsion, brain activity”, from the idea that it is like a storm in the brain.
なんと、「ブレインストーム」と聞いて誰もが最初に頭に浮かべるイメージから来てるのでした。良かった、私達の類推力は間違っていなかったんだ!(笑) というか、こっちが正じゃないの?
問題解決のブレインストームの語源
それじゃあ、今流通しているアイデアを出す方のブレインストームの由来は何なんでしょう?
それもWiktionaryにありますね:
brainstorm
語源
問題解決の意味でのブレインストームは、広告会社重役Alex F. Osbornとその部下達によってグループでの問題解決の手法として考案され、彼らは「頭(brain)を使って問題を急襲する(storm)」イメージから、単語を作り出した。
Etymology
In the sense of “problem-solve”, devised as a method of group creative problem-solving by advertising executive Alex F. Osborn and his employees, who coined the term based on the image of using “the brain to storm a problem”.
なんと、こちらのstormは問題を「襲う・急襲する」という意味でのstormだったのです。
この動詞stormは、馴染みがない人もいるかもしれませんが、軍事関連の攻撃なんかでよく登場しますね。例えば、今世界最大の話題のウクライナの最新ニュースでは、ウクライナ首都キエフキーフをロシア軍が急襲するという記事でstormが使われていました。
最後に
今回は「brainstorm(ブレインストーム)」が持つ「脳の異常」という奇妙な意味とその語源を見てみました。記事を読んで頂けたのなら分かりますが、こっちが普通の意味の気がするんですけどね(笑)
また、グループでアイデアを出す問題解決手法のブレインストームは、脳(ブレイン)を使って問題を急襲する(ストーム)意味から来ており、後になって作られた用語でした。ただ、現在はこちらが主流で、脳みその発作の方のbrainstormは、調べた限り海外ドラマでも登場していなかったです。
ポッドキャスト『A Way with Words』では、1930年代の書籍にあったという話なので、結構古い映画を見れば出てくるのかもしれませんね。それでは〜
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