上海って? 英語「Shanghai」が持つ面白い意味とその語源
広告
動詞「Shanghai」の持つ興味深い意味
この上海ネタは海外ドラマを見始めてすぐに気づきました。というのも、私が好きな海外ドラマ『ギルモア・ガールズ』のローレライがよく使うからです。
そうなんです、英単語「shanghai」には地名の「上海」以外の全く別の意味があるのです(笑):
shanghai
(他動詞)人を力づくや騙してどこかに行かせたり何かさせる、特に本人の意志や興味に反して
(transitive) To force or trick someone to go somewhere or do something against their will or interest, particularly
ということで、上掲『ギルモア・ガールズ』のローレライは、母親主催パーティーのケータリングに無理やり参加させられて不満を漏らしているのでした。
『アンブレラ・アカデミー』での「Shanghai」
もちろん、最近の作品でもこのshanghaiは登場しますね。『アンブレラ・アカデミー』では、父親の指令で4年も月に行かされたルーサー:
地球に帰ってきて父親に騙されていたことを知ると、父親が「Shanghaiing me」していたとshanghaiという語彙を使って非難です。月に行っていたんだから、ここはmoonという動詞が使えれば良いのですが、あいにくmoonはお尻を出す意味なので・・・(笑)
不思議な意味を持つ「Shanghai」の語源とは?
なお、この「shanghai」の語源に関しては、Wiktionaryに昔の実践から来ているとありますね:
shanghai
語源
動詞としての意味は、アメリカ西海岸の船荷主が太平洋の漁業や船舶輸送のため船員を強制徴募するという以前あった実践から来ている
Etymology
as a verb with reference to the former practice by some shippers on the West Coast of the United States of press-ganging crews for fishing or shipping in the Pacific Ocean.
つまり、カモを口車で騙して船に乗せ、太平洋の海原に長期間送り出すんですね。多分、航海中一時的に立ち寄る港が上海だったんでしょう。そこから「shanghai」にこの「騙して〜させる」の意味が出たのでした。
ということは、ある意味、日本語の「マグロ漁船に乗せる」と意味合いは近いのかもしれません(笑)
『奥さまは魔女』にあった「Shanghai」ダジャレ
なお、今回「shanghai」ネタを取り上げた理由は、『奥さまは魔女』に次のシーンがあるのを見つけたから。
2代目ダーリンは仕事で香港へ行く羽目に。それを上司に「You shanghaied me」と不満を漏らすと、上司はそれをダジャレ(pun)と取るんですね。だって、香港と上海ですから(笑)
上司: “Shanghaied you to Hong Kong.” That pun is worthy of Uncle Arthur.
最後に
今回は地名の上海が動詞「shanghai」だと「騙して〜させる」の意味があるのを見てみました。無理やり騙して船に乗せて送り出すというのは、昔は世界のどこでもあった慣例なのかもしれませんね。
なお、こういった語彙は英語試験の勉強では絶対出てきませんが、海外ドラマを見ていると結構出てくるので、変な単語集買うくらいだったら、海外ドラマを英語字幕で見ている方がコスパは高いと思います。それでは〜
広告