日本語と英語の大きな違い:単語が区切られる

英語を勉強していると我々の母国語である日本語との違いに色々気付いてくるもんなんですが、この違いの中で意外とみんな意識していないのが、英語には単語間に区切りがあることです。一応、日本語でも句読点を付けますが、英語の各単語が完全に区別されているのとは対照的です。

日本語 で この よう に 文章 を 書く 人 は 居 ない と 思う の です。

もしかしたら、日本語を勉強している外国人の皆さんは、上のように書くのかもしれませんが(笑)

One Word:

だから、英語では次の例のように、「one word」の後に要点を述べる修辞法があるんですね。

You wanna know why? One word: Blowback.
『ブレイキング・バッド』で、ウォルターと話すソウル
Breaking Bad [Credit: AMC]
ポーラ: Tim, I looked at your deposition in the Crawford case. One word: blurghh.
『クレイジー・エックス・ガールフレンド』で、ポーラ
Crazy Ex-Girlfriend [Credit: The CW]

One wordと言った後、実際一単語を述べるのです。

なお、最後の『クレイジー・エックス・ガールフレンド』の場面は、ポーラがティムが書いた宣誓供述書(deposition)を読んでの感想。あまりの酷さに「blurghh」なのです(笑)

日本語で「一言」だと?

日本語でも似た表現「ひとこと(一言)」はありますが、この意味は「短い言葉」なだけで、必ずしも一単語とは限らないのです。

一言言わせて。何してんのよ?

とかあるかもしれませんが、大概日本語では一単語だけでは難しいのです。

Two Words:

以上を踏まえれば、もう一単語増やした「Two words:」という修辞法があるのも分かるかと思います。ちょうど2単語で言及するのですね。

ジミー: No, I’m talking custom parkas. Two words, client development.
『ベター・コール・ソウル』で、パーティーに出席するジミーとキム
Better Call Saul [Credit: AMC]

またソウルのご登場ですが、実際彼は口がうまいのです。

このようなレトリックは、残念ながら、英語文法書には全く載っていませんが、何故かテレビのお約束を集めたTV Tropesでは取り上げられていました(笑)

Two Words: Added Emphasis

2語:見せかけの強調。何かがあまりに基礎的なので、小洒落た発声で表現される。

Two words: Spurious emphasis. Something so fundamental that it can be expressed in a snappy utterance

この事実一つからも、海外ドラマを見ていると、英語の教科書では習えない内容が習えることが分かりますね。

Two Wordsで数が数えられないお約束

さて、ここまでくれば、コメディーで「Two words」を使って笑いに昇華する方法があるのが分かるかと思います。

そうです、Two wordsの後に続く単語数と合わなければいいのです(笑)

ローリー: Tell me about my dress.
ローレライ: Two words… “hoopskirt.”
『ギルモア・ガールズ』で、ローレライとローリー
Gilmore Girls [Credit: The WB]
ラジ: Two words: 3D printer. But maybe it’s three words.
『ビッグバン★セオリー』で、ラジとハワード
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

これに関してもTV Tropesで取り上げられていますので、抜粋してみましょう:

Two Words: I Can't Count

単語数を正しく数えることの失敗は、キャラクターが使おうと思っていた単語数の宣言による強調効果を低下させ、キャラクター自身を少しばかりより愚かに見せる。数えることは簡単な作業だ。そして、人々がこの方法で自身の主張を強調しようとする時、1語から4語だけを通常試みる。そのため、正しく数えられないことは、キャラクターが述べたかった要点からキャラクター本人へ注目を移したり、キャラクター自身をより滑稽にする。

Failing to count your words correctly undercuts the emphasis made by announcing the number of words a character plans to use, and makes the character look slightly more foolish. Counting is usually a simple task, and people usually only try one to four words when emphasizing their statements this way. So failing to count correctly moves the emphasis from the character’s point to making the scene or character using it somewhat more comical.

最後に

今回は海外ドラマのコメディでよくある「Two words:」と言いつつ2語ではないお約束を見てみました。これはよくある笑いの形で、正統な強調表現である「One word,」「Two words,」と共に頻出ですね。

いずれにせよ、こんなことが学べるんだから海外ドラマって素晴らしいですね。

Two words: 海外ドラマを英語字幕で見ましょう!

やっぱし、日本語だとおかしくなりますね(笑) それでは〜


それってword?・・・↓