英語学習で英文を和訳する時に読み下し訳への宗旨替えのススメ
広告
新学期! 英語学習を始める人は・・・?
4月も少し過ぎてしまいましたが、新学期ということで、これから新たに英語を学習しようとする人向けにアドバイスを少し書いてみたいと思います。
と言っても、私は英語を海外ドラマを英語字幕で見まくって覚えた口なので、海外ドラマをいっぱい見ろと声を大にして言いたいところを今回はグッと我慢し、別の切り口を考えてみたいと思います。
それが「読み下し訳」なんです。
読み下し訳入門
読み下し訳というのは、英文を大まかなブロックに分け、前から順に訳していく手法のことです。
例えば、WikipediaのBlue Moonと言う記事⤴️の冒頭の長いセンテンスを取り上げてみましょう。
The phrase in modern usage has nothing to do with the actual color of the Moon, although a visually blue Moon (the Moon appearing with a bluish tinge) may occur under certain atmospheric conditions—for instance, if volcanic eruptions or fires release particles in the atmosphere of just the right size to preferentially scatter red light.
こういう文が与えられると、みんな一斉に分析し出すんですよね。そして、最終的に日本語としておかしくない訳になるように順番をこねくり回すわけですね。接続詞althoughがあるから、「〜ではあるけれど」を最初に訳して・・・とか。
そうではなく、読み下し訳は前後の文の関連など気にせずに、頭から猪突猛進訳していくんです:
The phrase in modern usage
このフレーズの昨今の使われ方は
has nothing to do with
関係がない
the actual color of the Moon
月の実際の色と
although
だが
a visually blue Moon
視覚的に青い月は
(the Moon appearing with a bluish tinge)
(月は青みを帯びて現れる)
と言った感じに。
もちろん、日本語として不完全なのでちゃんとした日本語にしたい、清書したい気持ちは分かりますが、そこは我慢して、コンフォートゾーンから一歩外に出て、これを受け入れるんです:
このフレーズの昨今の使われ方は、関係がない、月の実際の色と、だが、視覚的に青い月は、(月は青みを帯びて現れる)・・・
と。最初は気持ち悪いですが、そのうち慣れて分かるようになります。皆さんの日本語が自然と拡張されます。そうなったら、しめたもの。後は大量に英文を浴びるだけです。
兎に角、自然な日本語に訳すことは英語学習の早い段階で放棄し、読み下し訳へ移行しましょう。
受験英語の英文和訳は悪魔の罠
上記のような訳は英語試験の日本語に訳せ系の問題ではバッテンなんだと思います。それで、みんな、完璧な日本語になるように訳そうとするのですね。でも、それは、英語を学習する上では却って遠回りなんですよ。
だって、最終的には、我々は英語をそのままを理解しようとしてるわけですよね。英文が与えられた時に、自然な日本語訳を素早くアウトプットできるのを競ってるわけではない。だったら、英語の順番のまま訳したほうが絶対良いんです。実際、私は既にそのように頭の中で変換しています。また、私がこのブログで英文に日本語訳を付けるときは、大体この読み下し訳をしています。
「日本語に訳せ」系問題は、実は悪魔の囁きなのです。皆さんを英語学習の正しい道筋から逸らす罠なのです(笑) これに気付くのに、私は10年掛かりました。
読み下し訳の利点
それでは、読み下し訳すると何が良いのでしょうか? 一番の利点は英会話に役立つこと。リアルタイムの会話では、文末のピリオドが来て文全体を把握してから訳していても遅いのです。次にhoweverが来るのか、what’s moreが来るのか分からなくても、意味を順次理解する必要があるのです。ほら、そう考えると、読み下し訳能力って必須じゃん(笑) 副産物として、英語のリスニング試験が超楽になります。
また、次に何が来るのか、どう話が展開していくのかもなんとなく推測ができるようになります。だって、前後の文の関連とか全く分からないまま訳していくんですからね。推理力がつくんです。あ、次は「but」が来るな、とか(笑) 分詞構文なんかも複数の意味があったと思いますが、目星を付けるのがうまくなります。
読み下し訳を載せてる『速読速聴・英単語 Core1900 ver.4』
なお、この読み下し訳を載せてる神の英語教材が『速読速聴・英単語 Core1900 ver.4』です。英文にも「/」で区切りを入れて、日本語訳も、読み下し訳を「/」付きで載せてくれています。右下の通常訳はぶっちゃけ要りません。
私が海外ドラマにハマる前は、相当お世話になった英語教科書です。
でも、残念かな、なぜか最新のver.5で改悪されてしまい、読み下し訳が追放されてしまいました😢 もしver.4を運良く中古で見つけたら、中身を確認してみるといいかもしれませんね。
読み下し訳の練習に最適の海外ドラマ
さて、そんな読み下し訳能力ですが、実は海外ドラマを英語字幕で見ていると自然と身につくのはあまり知られていないのではないでしょうか?
結局、海外ドラマに話を持っていくなんて白々しいと思わないで(笑)
だって、実際そうなんですもの:
字幕は文字数の制限があるので、長いセリフは何回かに分割されることもしばしば。その時、それを最後のピリオドが来てから訳していたのでは遅いんです。表示されている字幕部分を逐次訳していき、最終的に全体の意味を把握する能力が必要なんですね。それはまさしく読み下し訳しているのに他ならないのです。
最後に
今回は、英語学習において早い段階で読み下し訳に移行するメリットを紹介しました。
読み下し訳は是非とも多くの人に実践して欲しいこと。英語に慣れてくれば「自然な」日本語訳とかどうでもよくなります。
なお、英語のテストで読み下し訳を解答して減点されても当ブログは責任は持てませんのでTPOと用法を守ってくださいね。それでは〜
海外ドラマを使った英語学習↓
広告