ABEMA 格闘DREAMERS

週末ABEMA TVをなんとなく見ていたら、番組宣伝で『格闘DREAMERS』なる番組が紹介されていました。

「Dreamer」の意味とは?

番組惹句が「拳で掴みたい、夢がある」なので、このDREAMERは「夢を持っている人物」の意味ですね。

実際、英語にもその意味があります:

dreamer

夢を見る人。

One who dreams.

また、このdreamを「現実性がない夢」と捉えれば、次の意味があるのも納得です:

dreamer

現実からかけ離れた信念を持つ人物。

Someone whose beliefs are far from realistic.

後者のdreamerは、日本でも有名なジョン・レノンの『イマジン』の歌詞中にも出てきてます:

You may say I’m a dreamer.

John Lennon - Imagine

アメリカでの「Dreamer」の別の意味

さて、dreamerにはアメリカで更に別の意味もあるんですよ。この意味は辞書には載ってないようです。

CNNのYouTubeチャンネルから「dreamer」で検索して出てきたのが次のクリップ群:

全てのクリップに共通するのが「deportation(国外退去)」の単語。明らかに不法滞在してる感じですね。

だから、私は「dreamer」の意味をずーーっと「アメリカンドリーム」を夢見て、アメリカに不法入国した移民だと思ってたんです。いい線いってる感じじゃない?

アメリカンドリーム(DREAM)
Image by ShonEjai from Pixabay

DREAM Act由来で「DREAMer」

でも、調べたらちょっと違っていました。アメリカには「DREAM Act」なる法令の制定が何回も俎上に上がっては廃案になるという歴史があったのです。

それではDREAM Actなる法令とは一体何に関するものなのでしょう? Wikipediaから和訳しましょう:

DREAM Act

外国人未成年に対する発展・救済・教育の法令(DREAM Actとして知られる)は合衆国での法的提案である、合衆国に未成年で入国した不法滞在の移民に一時的に条件付きの居住を許可する、そして後日要件を満たせば永住権を付与する。

The Development, Relief, and Education for Alien Minors Act, known as the DREAM Act, is a United States legislative proposal to grant temporary conditional residency, with the right to work, to undocumented immigrants who entered the United States as minors—and, if they later satisfy further qualifications, they would attain permanent residency.

不法滞在移民の親に付いてきた子供たちに(一時的に)居住権を与えようとする提案なのでした。しかし、そのセンシティブな内容ゆえ、喧々諤々の末、何回も廃案になっているのでした。

だから、DREAMerとは、その永住権対象の子どもたちのことなんですね。アメリカンドリームではなく、Development, Relief, Education, Alien, Minorsの略なのでした(笑)

ただし、トランプが大統領になると、彼の反移民政策もあり、このDREAM Actも話題に上がることもなくなってしまいました。今後どうなるのか・・・?

最後に

今回は米国で「dreamer」にあまり知られていない意味があることを見てみました。

でも、やっぱ、「アメリカンドリーム」を夢見る人たち説もあながち間違って無い気もしますけどね(笑) それでは〜