うるさい相手を黙らせるキス

バーナデット: I don’t really get it.
ハワード: Well, see, it took two years for the snail to…
ハワードは彼女のバーナデットに自分のギャクの面白さを説明
The Big Bang Theory [Credit: CBS]
バーナデットはハワードの説明を遮り突然のキス
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

キスというものはラブコメにおいてはいろいろな役割を果たすものですが、最近レーダーに引っかかったのが表題の相手を黙らせるキスです。

相手が何かを必死にまくし立てているところに突然キスして黙らすんです。

上で引用した『ビッグバン★セオリー』のシーンなんかが、まさしく典型的で、ハワードは新しい彼女のバーナデットを笑わせようと必死にジョークを言います。しかし「I don’t get it」と理解できないと言われて、自身のジョークを頑張って解説します。世の中でジョークの笑いポイントの解説ほど興ざめなことはないのですが・・・。しかし、バーナデットは唐突にキスをしてハワードを黙らせるんです。

TV Tropesでの「“Shut Up” Kiss」

この相手を黙らすキスはラブコメでよく見る趣向なので、当然、テレビのお約束を集めたTV Tropesにも「“Shut Up” Kiss」として載っていました:

"Shut Up" Kiss

相手話の途中でキスをして遮るのは無作法だろうか? どうやら、そうではないようだ。特に、君が先行き不透明な恋愛関係にいるとき、喧嘩をすっ飛ばし直接キスするんだ。

このお約束の可愛いバージョンは、一人のキャラがイライラしながらぺちゃくちゃ喋ってるとき起きる、それは二人の関係の間に横槍が入っているのかもしれないし、二人はなにかに関して謝っているのかもしれない。そして、もう一方がキスをして相手のおしゃべりに割って入り、言いたいことは理解していることを示すのだ。

Isn’t it rude to interrupt someone mid-sentence by kissing them? Apparently not. Especially if you’re dancing The Masochism Tango — skip the Slap Slap and get right to the kiss.

The cute version occurs when one character is babbling nervously, either because they get tongue-tied around the object of their affections or because they are trying to apologize for something, and the other cuts them off with a kiss to show that they understand.

『うる星やつら』のエンディング

なお、このお約束、日本ではあまり見かけないのかなと思っていたら、アニメ『うる星やつら』のエンディングで登場してることが判明。

ラムがあたるにガミガミ言ってると、あたるがキスして黙らせるんです:

『うる星やつら』のエンディングで、わたるがラムにキス
Urusei Yatsura[Credit: Fuji TV]

これは教科書に載せてもおかしくないほど完璧な"Shut Up" Kissですね(笑)

最後に

今回はうるさい相手をキスして黙らせるお約束を見てみました。物語上は、付き合ってるのかどうか煮え切らないカップル二人の仲を進展させるギミックとして登場することが多いようです。

個人的に、リアルでする人がいるのかは気になるところですが・・・。それでは〜