「Expression」って何だろう?

epression」は色んな意味を持ってますが(それこそ、表情とか数式とか)、日常会話だと表現とか言い回し的に使われることも多々あります。そこでWiktionaryを見てみると、

expression

  • アイデアを言い表す特定の方法。
  • 口語体またはイディオム。
  • A particular way of phrasing an idea.
  • A colloquialism or idiom.

と、イディオムとか含んじゃってて、結構幅広い意味を持ってるじゃないですか。

海外ドラマでの「It’s (Just) an Expression」

そこで、海外ドラマでどんな感じでexpressionが使われているのか、フレーズ「It’s (just) an expression」を元に見てみたいと思います。

なお、場面状況の概略を冒頭に与えるので、どんな意味か考えながら読んでみると面白いでしょう。

モダン・ファミリー

キャメロンとミシェルは娘リリーを散歩中に友達と邂逅。そいつが「別の友だちの新しい格好を見たかい? 見たら心臓発作起こして死ぬぜ」と言ってきます。見たら死ぬって悪魔かなんかですか?(笑)

友達: I don’t know if you’ve seen his new look, but you are going to have a heart attack and die.
二人: No one’s dying. It’s just an expression.
『モダン・ファミリー』で、キャメロンとミシェルはリリーに話す
Modern Family [Credit: ABC]s

もちろん、それほど驚くって意味ですね。リリーにすかさず「誰も死なないから安心して」と付け加える二人(笑) 子供の前での言い回しに目を光らせるのは親の定番。

ギルモア・ガールズ

ローレライ一行は父のお墓にお参りに来ます。娘ローリーがジャーナリストとして今大作の記事を書いていると聞くと「I’m dying to hear」と返事。しかし、場所が場所だけに、お父さんのお墓に「Sorry, just an expression」と謝ります。ローレライは死んじゃうんでしょうか?

ローレライ: So, what’s it about? I’m dying to hear. Sorry, just an expression.
『ギルモア・ガールズ』で、リチャードの墓参りをするエミリー、ローレライ、ローリー
Gilmore Girls: A Year in the Life [Credit: Netflix]

もちろん死にませんね。それほど記事の内容を聞きたいってこと。これはwould kill toと同じです。他にも「I’m itching」なら実際痒いんじゃなく、やりたくてウズウズするの意味だったり。

コブラ会

父ダニエルは娘サマンサのハロウィンパーティーに付添として参加することに。父の存在に不満を述べる思春期サマンサに「ghostになる」と誓うダニエル。アホな息子はゴーストのコスプレをすると勘違いしますが・・・(笑)

ダニエル: I’ll be a ghost.
息子: Ghosts are lame.
ダニエル: Yeah, l’m not talking about a costume, it’s just an expression.
『コブラ会』で、ダニエルは娘サマンサのハロウィーンパーティーに参加
Cobra Kai [Credit: YouTube Premium]

正解は、幽霊のようにその場に居ないように振る舞うってこと。これはスラング「ghost」と同じ意味合い。

フルハウス

ステファニーは片思いの男子を家に連れてきます。その子が帰るとみんなから冷やかされます。ドナには「drooling」してたとまで言われる始末。しかし、ステファニーは実際よだれを垂らしていると勘違いし、口元を拭いだします(笑)

ドナ: You were kind of drooling over Brett.
ステファニー: I was?
ドナ: No, it’s just an expression.
『フルハウス』で、ステファニーは野球少年に恋をする
Full House [Credit: ABC]

もちろん、よだれを出していたのではないですね。男の子が欲しくてたまらないよう振る舞っていたと言っているわけ。

ブレイキング・バッド

ウォルターJr.ことフリンが帰ってくると、偶然居合わした叔母マリーが「How’s tricks?」。フリンは意味が分かりません。

マリー: Hey, Flynn. How’s tricks?
フリン: How’s what?
マリー: Tricks. It’s an expression.
『ブレイキング・バッド』で、マリーは帰ってきたウォルターJr.に挨拶
Breaking Bad [Credit: AMC]

正解はカジュアルな挨拶でした。フリンが分からないくらいなので、知らなくても全く問題ありませんね。

how's tricks

(イディオム、日常会話)砕けた挨拶、大雑把に言えば「How are you?」「How’s it going?」と等しい。

(idiomatic, colloquial) Informal greeting roughly equivalent to How are you? or How’s it going?

ママと恋に落ちるまで

バーニーは臨時で出たボーナスを知り合いの教会に寄付します。牧師に「Thank you, son」と言われると「Son?!」と怪訝な顔に。

男性: Thank you, son.
バーニー: Son?!
男性: It’s just an expression. I’m still not your dad.
『ママと恋に落ちるまで』で、慈善団体に寄付するバーニー
How I Met Your Mother [Credit: CBS]

このsonは日本語にはない使われ方だと思います。「息子」と言ったら血縁関係を意味しますので(あるいは、スラングで○○○w)。ただし、英語だと血が繋がってなくても、近い関係で親的な役割を果たしていればsonと呼びかけることができるんですね:

son

年齢が上や権威がある人と人間関係が近いので息子のように見なされている男性

A male person who has such a close relationship with an older or otherwise more authoritative person that he can be regarded as a son of the other person.

バーニーはこんなことは百も承知。ここでは、お金を寄付したらsonと言いだす現金な(pun intended)牧師に面食らってるだけです。

奥さまは魔女

新婚ホヤホヤの魔女サマンサはガーデニングに精を出します。しかし、植物を枯らして大失敗。それを魔法で直してると、母親の魔女エンドラが現れて皮肉を言います。サマンサは最初は失敗したくないと「first time at bat」と言いますが、母はこの意味が分からないようです。

サマンサ: I just didn’t want to look a failure first time at bat.
エンドラ: First time at what?
サマンサ: “Bat,” Mother, it’s an expression.
『奥さまは魔女』で、サマンサが魔法でガーデニングするのを冷やかす母エンドラ
Bewitched [Credit: ABC]

at batは野球スラングでバッターボックスに立つこと。だから、一番最初の打席では失敗したくないとサマンサは比喩的に言ってるんですね。

これも意味が分からなくても大丈夫。必要なのは、分からなかったら質問できるようにしておくこと。「First time at what?」とエンドラみたく分からないところをwhatに置き換えるんですね。

フレンズ

ここまでくれば、expressionを弁明として使うパターンも分かるかと思います。

ロスとレイチェルは元サヤに戻り、なんとレイチェルが妊娠します。それを祝福される二人。しかし、周りから馴れ初めを聞かれると、どっちが最初に求めたかで口論に。レイチェルに「私が主導したと証明しろ」と問い詰められると、ロスは思わず「I have it on videotape」と言ってしまいます。ビデオで撮影してたなんてキモすぎーという感じで周りがドン引きすると・・・ロスは「It’s an expression」と弁解です(笑) どんなexpressionなんだ?w

レイチェル: Show me how I begged you.
ロス: I can show you! I have it on videotape… It’s an expression.
『フレンズ』で、レイチェルはロスの子を妊娠。しかしどっちが主導したかで喧嘩
Friends [Credit: NBC]

最後に

今回はよく使われる割に意味が分かっていなかった「expression」ついて、海外ドラマの例をできるだけ取り上げてみました。直訳すると意味が通じないという点においては、イディオム的なんですね。

まあ、言葉を滑らしたときには「It’s an expression」とロスのように言っておけば致命傷は逃れられるかもしれません(笑)

それでは〜