「Around」が持つ真剣味のないダラダラ感はどこから来るのか?
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aroundの句動詞の意味
そういえば、海外ドラマを英語で見始めて最初に感じたのは、「around」が付く句動詞が非常に面白いということでした。これは座学で英語を勉強してた時には全く意識してなかった点。というのも、aroundって結構いろんな動詞とくっつくんですよ。例えば、fool around, boss around, bitch around, sit aroundなど、just to name a few。時には、辞書に載ってないような組み合わせも即興で作られたりします。よく分かりませんが、moonwalk aroundとか。多分、マイケル・ジャクソンがするんでしょう(笑)
いずれにしても、このaroundが意味するところは、ダラダラしてるニュアンスなんです:
around
特定の動詞と共に非生産的な活動を示唆。
Used with certain verbs to suggest unproductive activity.
だから、上で出した例で言えば、foolは馬鹿なことする、ふざけるの意味なので、fool aroundは非生産的な馬鹿なことして時間を潰しているのだし、boss aroundはボス=周りに威張り散らしているだけで仕事してないイメージだし、bitch aroundのbitchは意地悪するの意味なので、ガミガミ言い散らしてる感じだし、最後のsit aroundはただ座って過ごしてるニュアンスなんです。他にも、多くの動詞と結びついてこのダラダラ感を言えるので、英会話をする際は注意してみるといいかもしれません。
aroundの非生産さの理由
いずれにしても、このaroundの持つ非生産さを最近考えてみたら、日本人にもよく理解できる2つの例を思いつきました。そこで、この記事と相成ったわけです(笑)
aroundの持つ周囲の意味
まず重要なのは、aroundには「周囲、近く」の意味がある点。例えば、around hereと言えば「この辺、この近く」ってことですね。
他にも、around the cornerなら、角を曲がった所。これは、物理的にも比喩的にも使われるイディオム。春はaround the cornerとか。
子供向けの説明
さて、これを踏まえてaroundの非生産さを説明したいと思います。
テレビゲームのRPGを始めたとしましょう。最初の町の周囲でザコ敵を倒しレベルアップをしていきます。RPGの醍醐味ですよね。でも、強くなってもずーっと最初の町の近くでスライム狩りをしていたとしたらどうでしょう?
それって、ものすごく非生産的で、ツマラナイことじゃないでしょうか?
初代ドラクエでラダトームの町から離れない勇者・・・
これがaroundの持つ意味なんですね。最初の町から離れない勇者のことなんです。
大人向けの説明
はるか昔、タンスにゴンという防虫剤のコマーシャルで「亭主元気で留守が良い」というのがあったと思いますが(なんか↓、いつの間にかタンスにゴンゴンになっているのですが・・・(笑))
アレの意味は、旦那には家でブラブラお尻掻きながら野球見てないで、どっか外に出ていって欲しいという主婦の切なる思いが込められているのでしたよね。つまり、旦那にaroundされては困るんです。だって、aroundしても家の用事は一切しないんですから・・・。これが大人向けのaroundの非生産性の説明です。旦那のaroundと覚えましょう(笑)
冗談はさておき、古来狩猟採集の時代から、周囲に居るってのはダラダラ遊んでいる証なのです。仕事をするのなら、遠出してマンモスを狩ってくるべきなのですね。
最後に
今回は副詞「around」が持つダラダラお遊び感がどこから来るのかを考えてみました。結局、旦那が家に居ることを想像すれば納得いくのではないでしょうか。これは私個人の自説ですが、それほど外していない気がします。
なお、適当に例に出したmoonwalk aroundですが、マイケルが幼少時に外に出ずに家の中でmoonwalkだけしてブラブラ過ごしてたとしたら、母親は「moonwalk aroundしてないで外に遊びに行きな!」と叱ったはずです(笑)
それでは〜
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