海外ドラマの傑作『ブレイキング・バッド』

『ブレイキング・バッド』の番組宣伝ポスター
Breaking Bad [Credit: AMC]

『ブレイキング・バッド』といえば、海外ドラマで名作中の名作。英語学習とか関係なく一度は見たほうが良い感じです。冒頭はズボンが宙に舞ったと思ったら、白ブリーフの汚いおっさんが出てきて、思わずチャンネルを替えたくなるのですが・・・(笑) ストーリー的に自分が気になったのは飛行機とマイクだけで、それ以外は完璧な作品。

「Breaking Bad」の意味とは?

そんなドラマは英語の原題も『Breaking Bad』なのですが、日本人的にこの意味が分かりづらい。そこで、最近海外ドラマのタイトルネタをやっているので、ついでにこの「breaking bad」の意味も見てみたいと思います。ちなみに、化学記号Brは臭素、Baはバリウムですけど、関係なし(笑)

まず、進行形を取ったbreak badの意味をWiktionaryでみると・・・

break bad

  1. (話し言葉、事件や人の運命が)悪化する;落ち目になる(1908年から)。
  2. (話し言葉、特にアメリカ南部、中西部で、人が)不良になる;悪徳や犯罪に向かう。
  1. (colloquial, of an event or of one’s fortunes) To go wrong; to go downhill. [from 1908]
  2. (colloquial, especially Southern US and Midwestern US, of a person) To go bad; to turn toward immorality or crime.

『ブレイキング・バッド』の舞台はニューメキシコ州アルバカーキですから、アメリカ南部。

つまり、このタイトルは2番目の意味、一介の高校教師ウォルターが悪の道に進んでいくことを暗示しているんですね。それと同時に、1番目の意味、ウォルターの運命が悪くなっていく様も進行形で予言しています。なかなかの命名だと思いませんか?

『ブレイキング・バッド』内で「break bad」が登場

ちなみに、『ブレイキング・バッド』のドラマ内でbreak badが実は登場してるんです。場面は、第一話パイロット回で、ジェシーがドラッグビジネスで組むことになったウォルターに「普通に暮らしてきた60のおっさんがなんで突然break badするんだ?」と聞くんです:

ジェシー: Some straight like you, giant stick up his ass, all a sudden at age, what, 60, he’s just gonna break bad?
『ブレイキング・バッド』で、ジェシーと組んだウォルターはお金を下ろす
Breaking Bad [Credit: AMC]

もちろん、「ワルになる」という意味ですね。

他にも、別の海外ドラマ『キャッスル 〜ミステリー作家は事件がお好き』では「物事が悪い方に向かったら、これを警察に渡してくれ」という定番のセリフでbreak badが登場。

Jack said if things broke bad, he wanted me to give this to the police.

Castle

ちなみに、海外ドラマのコテコテのストーリーだと、警察に渡した後その警察官が不意にニヤリと笑って、その証拠品をゴミ箱に捨てるまでがお約束です(笑)

最後に

今回は名作海外ドラマ『ブレイキング・バッド』の英語「breaking bad」の意味を見てみました。結局ウォルターがワルになるってことなんですけど、日本人にとってはなかなか意味が取りにくかったかもしれませんね。まあ、ドラマを見てる人にとっては知れば納得ですけど。

まあ、そういう意味では、ドラマ『ブレイキング・バッド』の結末はこのタイトルが既に暗示していたってことでしょうか。 それでは〜


『ベター・コール・ソウル』だと・・・?↓